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人口増続く広島、今後の開発に期待集まる

2018年12月号

2018/11/16

 中国地方最大の都市である広島市。人口が2015年にピークアウトするとの事前予想を覆し、今もわずかながら増え続けています。県内の失業率は全国平均を下回り、漸減傾向にあります。比較的好調な経済を背景にオフィスニーズは堅調。広島市中心部の主要オフィスビルの空室率は2.9%にまで低下しました。直近の想定成約賃料は1坪あたり1万1130円と、2008年の前回ピークを超え、2020年にかけてさらに上昇する見通しです。

 日経不動産マーケット情報2018年12月号は、そんな勢いのある広島の不動産市場を解説しました。原爆ドーム、厳島神社と二つの世界遺産を擁する広島では、インバウンドを含めて観光客が増加。ホテルの開発が盛んです。記事ではどこでどのような開発が行われているのかについても、地図と表で解説しました。今年10月には、古くからの中心オフィス街一帯が「都市再生緊急整備地域」に指定され、規制緩和や税制優遇が期待できることから、3割強を占める築40年以上のオフィスビルの建て替えも進んでいくとみられます。今後の広島の変化に注目です。

 一方、東京・横浜では新たに62件、総延べ床面積122万m2の開発プロジェクトが始動したことが、本誌の四半期調査で明らかになりました。調査期間は7月下旬~10月中旬で、一定規模以上の建物が対象です。最も多いのは住宅で32件。次いで事務所11件、店舗3件と続きます。かつてブームだったホテル計画は昨年後半に失速し、今回の調査ではわずか1件にとどまりました。調査結果の詳細は12月号に掲載していますので、ご覧ください。

 最近はメーカーが、単に製品を並べるショールームではなく、その製品群のコンセプトやブランドの世界観を伝える「コンセプトショップ」を出店するのが大はやりです。英高級車アストンマーティンは昨年末、英国以外では初めて、コンセプトショップであるThe House of Aston Martinを東京に開きました。出店先に選んだのは1972年竣工の青山ビルヂングです。築46年というと年季の入ったビルを想像しますが、2015年に米GreenOak Real Estateが共有持分95%を取得した後、残り5%を保有する三菱地所と共同で、大規模なリニューアル工事を実施。店舗区画を増やすとともに、ニューヨークの人気デザイナー、Roman and Williamsを起用してスタイリッシュなファサードや内装に仕上げました。このほかオフィス部分にも工夫をこらし、ビルのNOIはかつての1.8倍になると見込んでいます。12月号の収益向上事例研究で詳細をお伝えしていますので、ぜひご一読ください。

 売買レポートは、米CBREグローバルインベスターズが推定200億円弱で取得した大阪・北浜のビルや、米アンジェロ・ゴードンが取得した堺市の10万m2に及ぶ物流施設、ヒューリックリート投資法人が3物件を252億円で取得した事例など、記事22本を収録。これらを含む取引事例116件を一覧表にまとめました。

 さて、小誌はこの12月号で通巻200号を迎えました。2002年の創刊以来、不動産市況とともに山あり谷ありの媒体運営でしたが、これまで続けてこられたのも、ひとえにご購読いただいている皆様のお力添えのおかげと、深く感謝しております。今後もホットな情報を発掘・発信していく所存ですので、引き続きどうぞよろしくお願い申し上げます。

 なお小誌では12月5日(水)、「2019年の不動産市況を読む」と題するセミナーを東京で開催します。不動産ビジネスを取り巻く経済環境の変化を解説するとともに、オフィス、住宅、店舗のコア3市場について、各分野の専門家が将来見通しについて鋭く切り込みます。皆様のご参加をお待ちしております。

三上 一大日経不動産マーケット情報

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