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迫り来る不動産テックの波

2019年3月号

2019/02/18

 死屍累々のスタートアップの歴史を見れば、「不動産テック何するものぞ」という不動産業界からの冷めた目線はよくわかります。高額な一品商品であるがゆえに、テックが進める合理性では片付けられない側面を不動産が持っているのは事実でしょう。しかし不動産テックで先行する米国では、テック企業と既存プレーヤーとのせめぎ合いが続き、業界の絵図が塗り変えられるケースが出てきています。そこで日経不動産マーケット情報2019年3月号では、日本における不動産テックの動向を、不動産会社によるスタートアップへの投資という観点から解説しました。今は静かに広がる不動産テック投資ですが、この中から今後、ゲームチェンジを迫るテック企業が現れるかもしれません。より詳細に解説した書籍「不動産テック 巨大産業の破壊者(ディスラプター)たち」も1月末に発行しましたので、併せてご覧ください。

 日本でこの1年、急速に存在感を高めたテック企業といえばWeWorkです。ソフトバンクグループや関連ファンドからの1兆円を超える資金を得て、世界でコワーキングオフィスを展開している同社。小誌3月号の特集は「2018年の賃料・企業移転分析」と題して東京のオフィス市況を概観しましたが、WeWorkは賃借面積ランキングの第2位にランクインしました。東京では有名ビル11カ所、計1万5000坪を次々と賃借し、オフィス賃貸市場で台風の目に。空室率の低下、賃料の上昇に一役買っています。特集ではほかに、企業の移転理由や、IT企業の再集積で注目を集める渋谷の動向、賃料の推移や見通しなどを解説しています。市場を先読みする材料としてご活用ください。

 3月号ではこのほか、四半期ごとに実施している東京・横浜の建築計画調査の結果も掲載しました。今回の調査では、JR田町駅近くで総延べ床面積23万m2、事業費1620億円に及ぶ複合開発が明らかになりました。メインのビルは42階建ての超高層オフィスとなる予定。隣接する住友不動産三田ツインビル西館と並んで同エリアのランドマークになりそうです。ほかにどこにどのようなプロジェクトがあるのかは、記事でぜひご確認ください。

 売買レポートは、日本生命が共有持分50%を400億円超で取得した国際赤坂ビルや、グリーンオークが500億円超で取得した武田薬品の不動産ポートフォリオ、第一生命が総額約250億円で取得したオフィスビル2棟など、24事例を収録。これらを含む取引事例135件を一覧表にまとめました。なお、2002年の創刊以来の取引データはディールサーチで提供していますので、トラックレコード検索の際はぜひ利用をご検討ください。

三上 一大日経不動産マーケット情報

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