1984年のラムラから職住近接

 飯田橋の街は、これまでも大型複合開発を軸に変化し続けてきた。1984年に飯田濠の跡地に駅直結の「飯田橋セントラルプラザ・ラムラ」が開業した。事務棟と住宅棟から成り、職住近接モデルのはしりともいうべき存在だ。事務棟は東京都飯田橋庁舎としての利用が中心で、低層階には商業ゾーンがある。駅西口側に続くアーケードでフリーマーケットなどのイベントが開かれるなど、にぎわい形成に一役買っている。

飯田橋セントラルプラザ・ラムラ。左が住宅棟で右が業務・商業棟。ちなみに住宅棟は千代田区に、事務棟は新宿区に属している(写真:赤坂 麻実)
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セントラルプラザの20階建ての業務棟。18、19階には東京セントラルユースホステルが入っている(写真:赤坂 麻実)
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 2003年には、JR貨物の貨物駅だった「飯田町駅」などの跡地に、「アイガーデンエア」が開業した。これも高さ153mのオフィス棟「ガーデンエアタワー」や29階建てのマンション棟「東京レジデンス」などを整備する複合開発。アイガーデン内にはほかに、3階建て商業施設「アイガーデンテラス」や大和ハウス東京ビル、日建設計東京ビル、シティーホテル「ホテルメトロポリタンエドモント」などが建っている。

 飯田町駅は、1895年に甲武鉄道の起点駅として開設され、1933年に旅客駅としての役割を終えて貨物専用化。72年には流通倉庫が設置され、当時、都内に数多く立地していた印刷会社や新聞社の需要に応えた。印刷業の郊外化などに伴い、99年に駅が廃止され、駅や周辺の引き込み線、流通倉庫の跡地が再開発されたという経緯がある。

アイガーデンは3街区から成る。その一つである中央街区では、KDDIが入居する35階建てのガーデンエアタワーが目を引く。その足元にはアイガーデンテラスがある(写真:赤坂 麻実)
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 2009年には超高層マンションとオフィスビル、商業施設から成る飯田橋プラーノも完成。さらに14年には、駅西口に「飯田橋サクラパーク」として、30階建ての業務・商業棟「飯田橋グラン・ブルーム」(商業施設名は「飯田橋サクラテラス」)と40階建てマンション「パークコート千代田富士見ザタワー」の2棟が完成し、飯田橋の新たなランドマークになっている。このように、飯田橋では過去30年、職住近接の大型複合開発が続いてきた。

飯田橋プラーノの超高層マンション「プラウドタワー千代田富士見」(中央)とオフィスビルの「ステージビルディング」(左)。写真では確認しづらいが、2棟の足元には商業ゾーン「プラーノモール」を配置している(写真:赤坂 麻実)
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飯田橋駅西口付近の旧東京警察病院跡地に建つ飯田橋サクラパーク。写真左が業務・商業棟で、右が住宅棟(写真:赤坂 麻実)
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