熊本地震を受けて、「4号特例」の見直しがまた議論に上がってきた。4号特例とは、木造戸建て住宅などの建築確認で、構造関係の審査が省略される建築基準法の規定のことだ。

 壁量計算を行っていないなどの不適切な設計を行い、構造強度不足が明らかになるトラブルが後を絶たないことから、国土交通省は2008年に4号特例の見直しの準備に着手していた。しかし、いまだ実施には踏み切っていない。

熊本地震では2000年基準で建設された住宅の倒壊も目立った。この住宅は重い外壁と大きなバルコニーが採用されていた。25kNのホールダウン金物用アンカーボルトが破断していることも確認された(写真:日経ホームビルダー)
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 建築基準法6条1項4号で規定する建築物で、2階建て以下・延べ面積500m2以下・高さ13m以下・軒の高さ9m以下の木造建物は、「4号建築物」と呼ばれている。つまり木造戸建て住宅だ。そのうち建築士が設計したものであれば、建築基準法6条の4第3号によって、建築確認の審査を省略することができる。

 建築基準法20条1項4号では、4号建築物の構造耐力は以下のいずれかの基準に適合することを求めている。
(イ)当該建築物の安全上必要な構造方法に関して政令で定める技術的基準に適合すること
(ロ)前三号に定める基準のいずれかに適合すること

 (イ)は建築基準法施行令40~49条による仕様規定、(ロ)は許容応力度計算などの構造計算を指す。(イ)の仕様規定における構造の簡易な検討方法として、壁量の確保(壁量計算)、壁量バランス(4分割法)、継手・仕口の選択(N値計算法)がある。