敷きならしの温度むらを早期発見

 転圧温度の管理にも複数の技術を導入した。まず、合材をプラントから施工現場まで運ぶダンプトラックに、Wi-Fi接続できる温度計を設置した。運搬中の合材温度を分刻みで記録する。

タブレット端末を使って、転圧回数や合材温度などをいつでも確認できる。端末で撮影した施工現場の映像を本社などと共有し、トラブル時の対応や技術支援を受けることも可能だ(写真:日経コンストラクション)
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プラントでダンプトラックに温度計を差し込み、合材温度を計測する。出荷から現場到着までの温度履歴はダンプごとに確認できる(写真:日経コンストラクション)
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(資料:NIPPO)
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様々なICT機器を取り付けたアスファルトフィニッシャー。ドイツのメーカーが開発した「Pave-IR」と呼ぶ装置を使い、敷きならし温度を計測する。欧米では計測を義務付けている場合もある。CIMの属性情報として蓄積すれば、維持管理にも生かせそうだ(写真:日経コンストラクション)
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ヒートマップの表示画面(写真:日経コンストラクション)
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 次に、合材を敷きならすアスファルトフィニッシャーにWi-Fiアンテナを取り付け、到着したダンプの温度計からデータを吸い上げる。さらに、フィニッシャー後部の赤外線スキャナーで、敷設した合材の温度を面的に常時計測する。

 合材を低い温度で敷きならすと、供用後にポットホールなどの損傷が生じやすい。ダンプで運搬中の合材に保温シートを2重にかけたり、温度が低い部分を早めに転圧したりといった対策がすぐに施せる。

 加えてNIPPOは、人と建機が混在する現場でも協調して安全を確保できるように、RFID(無線自動識別)やステレオカメラを使った“ぶつからない建機”を投入した。同社は今後、これらの技術を新設工事だけでなく、切削オーバーレイなどの補修工事にも幅広く展開していく考えだ。