2020年の東京五輪後の建築界はどのように変わっているのか――。そんな疑問に対して、技術の視点から解を探ったのが、日経アーキテクチュアが編集し、11月28日に発行した書籍「202X建築テクノロジー/先端技術が仕事と建物を変える」だ。これからの建築界を左右する「技術」の動向を分かりやすく示した。

202X建築テクノロジー。赤いカバーが目印
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 建築産業は成熟産業なので、東京五輪後も今も、建物や仕事の内容は変わらないと思う人がいるかもしれない。しかし、建築の実務者の多くは、将来の変化を感じている。

 「これから10 年後には、技術の進歩が建築の仕事や建物を変えると思うか」。そんな素朴な質問を日経アーキテクチュアの読者に尋ねてみたところ、回答を寄せた417人の建築実務者の8割前後が、そう思うと回答したのだ。

日経アーキテクチュアの雑誌読者に対して2016年6月から9月にかけてアンケート調査した結果。回答者数は417人(資料:日経アーキテクチュア)
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 これまで、建築をはじめとした建設産業では、対象の規模やコストが大きい、寿命が長い、個別に設計されているといった特性を受けて、新技術の導入が進みにくいと言われてきた。そんな建築分野においても、技術革新によって仕事や建物が変わると認識する実務者の割合が、ここまで高くなっている。

 それでも、「東京五輪後の建築の仕事がどのように変わっているのか」「市場がどのような状況になっているのか」という疑問や不安を口にする実務者に出会うことは珍しくない。