2012年12月2日午前8時過ぎに、中日本高速道路会社が管理する中央自動車道上り線の笹子トンネルで天井板が100m以上にわたって崩落。走行中の車両などが巻き込まれ、火災が発生し、9人の死者を出した。

事故発生の翌日深夜に撮影された崩落現場(写真:山梨県大月市消防本部)
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 事故を調査した委員会は、設計、施工、維持管理の全ての面で要因があったとみる見解を示した。例えば施工上の問題としては、天井板を支える接着系アンカーボルトの接着剤付着長が確保できていないものが、完成時点から一定数あったと指摘している。

 維持管理面については、12年間にわたって接着系アンカーの近接目視や打音検査を行っていない点を指摘。併せて、建設以降の補修履歴などを示す資料の保存体制が不十分で、点検計画に反映できていなかった問題にも言及した。

 この事故を受けて、国内の老朽インフラ施設の点検などを適切に実施する機運が高まり、点検を徹底するための仕組みが整備されていった。例えば、橋やトンネルといった道路構造物に対しては、5年に1回の点検が義務付けられるなどしている。

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