神経を逆なでする騒音、不快な悪臭……。「音とにおいの問題」のやっかいな点は一筋縄では解決できない点にある。しかし、手をこまねいて待っていてもクレームが減るわけではない。《一平太》と《みどり》は、住環境の専門家《曽野道大家さん》の手を借り、音とにおい対策の情報を集めるために奔走した。「気になる騒音のワースト10」「悪臭防止のための3つの基本対策」と、次々と重要なヒントを入手していったが、次第にわかってきたのは次のことだった。音やにおいのトラブルは「物理的要因」より「心理的要因」が左右する。一般客と神経質な顧客を見分けるべし――。そして、ある夜、一平太のオフィスへあらわれたのが《山源工務店社長》だった。彼は暗い顔をしてこういうのだった。「じつは、相談があるんです……」

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この作品は取材と調査にもとづくフィクションです(初出:日経ホームビルダー 2007年1月号)