気化冷却方式を採用

 そこで採用したのは、気化冷却方式である。気化冷却方式とは、水が蒸発する際に周囲の熱を奪う蒸発潜熱(気化熱)、いわゆる打ち水効果を利用したものだ。空調で使われる冷媒や圧縮機を使わずに、空気を冷やすことができる。

 これによって、チラー(冷却機)の負荷が劇的に減る。また、ガラス面の結露を防ぐために、内部のガラス面に沿って温風を吹き出すようにした。蝶がこの温風に触れたり、ガラスにぶつかったりしないよう、さらに内側にはネットを張り巡らしている。排気ダクトはこのガラス面とネットの間に配し、屋根面で開放している。

 空気質は全体に均質であることが求められた。給気に関しては床からの高さ1mのところに、5mピッチで行われるようになっている。

球体のような構造物は、蝶の種類ごとのテーマに別れたパビリオンとなっている(写真:Arup)
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