新しいインフラ再生モデルに

 これらの実験結果と、それに基づいた解析の末、この太陽光反射システムは実際に提案されている敷地でも通用すると設計チームは考えている。敷地の南側には将来的に商業施設の大型開発が予定されており、現在その計画を考慮したヘリオスタットや集光装置の配置が検討、提案されている。

 ロウラインの計画が実現されれば、昼光システムを使って今まで日の目を見ることがなかった地下空間や廃墟となったインフラを再利用する、新しいモデルを示す機会となるだろう。

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解析の結果、新しく計画されている高層ビル上部は障害なく直射日光を享受でき、デランシー通りの地上レベルに設置された集光装置に光を反射できることを確認できた。ヘリオスタットから反射される光は集光せず、集光装置は高さも十分に取ることから通りやドライバーなどへのグレアを生じない(資料:上はLowline、下はArup)
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井元 純子(いのもと・じゅんこ)
シニア・ライティング・デザイナー/アラップ上海事務所ライティングリーダー
井元 純子(いのもと・じゅんこ) 2002-2005年ライティング・プランナーズ・アソシエーツ。2007年ロンドン大学大学院(バートレット校)修了後、アラップ・ロンドン事務所に入社。2011年より上海事務所のライティング・チームのリーダーとなる。2015年より東京事務所に勤務。主な担当プロジェクトは、Al Bahr Towers(アブダビ、2013年)、Shenzhen Stock Exchange (深セン、2013年)、上海シンフォニーホール(2014年)、King Abdullah Sports City (サウジアラビア、2014年)など。
菊地 雪代(きくち・ゆきよ)/執筆協力
アラップ東京事務所、アソシエイト/シニア・プロジェクト・マネージャー。2011年9月よりケンプラッツ、日経アーキテクチュア電子版にて、アラップが関与したプロジェクト紹介の記事を連載。