2016年のプリツカー賞を受賞した建築家アレハンドロ・アラヴェナが、自らの4つのプロジェクトの設計図をオープンソース化した。この英断が示すのは、アラヴェナが掲げる「社会性のある建築」のあるべき姿だ。
キンタ・モンロイの集合住宅(チリ、イキケ):エレメンタルは一軒につき7,500ドルという政府からの限られた予算を使って、基本となる構造のみをもつ93軒の家をつくった。住む人々によって拡張することができる建物だ。 1/8
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 今年1月、アレハンドロ・アラヴェナは建築界の最高の栄誉(プリツカー賞)を受けた。そして4月、このチリの建築家は、自らのスタジオ・Elemental(エレメンタル)が、手頃な価格の住宅設計の4つをオープンソース化することを発表。プロジェクトの設計図は、エレメンタルのウェブサイトから無料でダウンロードすることができる。

 アラヴェナは、ニューヨークの国連本部で開かれた記者会見でこのニュースを発表した。プリツカー賞受賞者が自らのアイデアを無料で開放するのは珍しい。通常はプリツカー賞を受賞したことによって、その建築家はより高額のコミッションを求めることが可能になるからだ。

 しかし、アラヴェナの作品は、社会的な価値の向上を目的につくられている。彼は「incremental design」(=増加するデザイン)と呼ばれる建築手法を、たとえ発明はしていなくとも、人々に強く印象づけた。この方法では家屋の基礎と枠組みだけをつくり、そのあとは未完成のまま放置する。そうすることで、そこに移り住むコミュニティは自らの家をつくり出すことができるのだ。

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 このオープンソースイニシアチヴによって、「キンタ・モンロイの集合住宅」「ロ・バルネチェア」「モンテレイの集合住宅」「ヴィラヴェルデの集合住宅」というエレメンタルの4つのプロジェクトのCAD図面ファイルが利用可能になる。

 住宅プロジェクトを担当する政府機関が彼らの建築を評価し、利用してくれたらいいとアラヴェラは言う。簡単に手が届かないというたびたび建築の問題とされる点を、アラヴェナはオープンソース化によって解決しているのだ。

 「これからのデザインは、公共知財になります。このオープンソース化によって、市場や政府は、急速かつ大規模に起きている都市化による課題に取り組まないことに対して、言い訳ができなくなるでしょう」と、エレメンタルのウェブサイトにはマニフェストのように記されている。

 「(オープンソース化した設計図は)わたしたちがすでに試している知財であり、コミュニティに有益であることが証明されています。そしてまた、きわめて限られた予算と政策の制約の下でも実施することができるのです」

IMAGES COURTESY OF ELEMENTAL
TEXT BY MARGARET RHODES
EDIT BY WIRED.jp_U
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