大阪府北部で最大震度6弱の強い揺れを伴う地震が、2018年6月18日に発生しました。被害に遭われた方々にお見舞い申し上げます。

 今回の地震では、住宅、建築物自体が大規模に倒壊するような被害は目に付かなかったものの、ブロック塀の倒壊や外壁タイルのはく落、天井材の落下、ガラスの破損・散乱といった被害は目立ちました。

 ブロック塀の倒壊に伴って死者が出るなど、残念ながら重大な人的被害も発生しました。被害の多くは、過去の大規模な地震で確認されていた現象です。しっかりとした対策を引き続き、そして急いで進める必要性を改めて痛感しました。

 日経 xTECHのサイトでは、地震発生当日から地震関連の報道を続けています。日経ホームビルダー本誌だけでなく、サイトからの速報性の高い情報もご活用いただければと思います。

 梅雨空の日が続いていますが、間もなく暑い夏が訪れます。住宅の省エネ性能がより重要になるのは冬場であるものの、夏の冷房負荷も無視はできません。近年は省エネへの関心の高まりを受けて、住宅の断熱性能や気密性能が向上。家全体を空調で調温する全館空調のニーズも高まっています。

 さらに、気密性能などの高まりを受けて、室内空気環境を整える24時間換気設備の担う役割は高まっています。一方で、換気設備に対する理解が不足していたり、施工が適切でなかったりした結果、大きなトラブルを引き起こしている事例も散見されています。

 今後増すと見込まれる換気設備の重要性とリスクを踏まえ、日経ホームビルダー7月号の特集「換気トラブル7つの死角」では、近年発生したトラブルの事例を徹底取材。その内容を7つに分類しました。換気設備のダクトに結露水がたまる事例や熱交換型換気設備を使っても光熱費が上がった事例、局所換気との併用で異音が発生した事例など住宅会社が認識しておきたい事象を、写真や図を用いて詳しく紹介しています。

日経ホームビルダー2018年7月号の特集「換気トラブル7つの死角」(資料:日経ホームビルダー)
[画像のクリックで拡大表示]

 24時間換気を義務付ける契機となったシックハウスの問題に関しても、新たな動きが出ています。厚生労働省が室内空気における化学物質濃度の新たな指針値を設けようとしているのです。新たに3つの物質を追加し、既存の4物質について、濃度の指針値を強化する方針でパブリックコメントを募集しました。

 こうした動きも踏まえて、今回の特集記事を改めて換気設備と向き合う機会にしていただければと思います。ちなみに、省エネ住宅の設計ノウハウを取得するためのコンテンツも日経ホームビルダーでは用意しています。省エネ住宅設計の第一人者である松尾和也氏が実用的な設計手法を伝授する「松尾流 エコハウス塾」です。

 ほかにも注目していただきたい記事が、リポート「小屋裏火打ち基準の穴」です。近年、小屋裏に火打ちを施工していない住宅が散見されています。これに対して、「建築基準法施行令の仕様規定に反しているのではないか」という声が上がっているのです。

 取材を通じて見えてきた問題の背景は、過去の施行令の改正や、一般的には建基法よりも高い性能を求められる品確法(住宅の品質確保の促進等に関する法律)の存在でした。興味深い内容となっていますので、ぜひ、日経ホームビルダー7月号でお読みください。

 近年、将来の大工不足が話題となっています。人手不足を解決する妙案として生まれたのが、プラモデルを作るように木造軸組みの住宅を建てられるパネル化工法です。ニュースの深層「大工作業を工業化し1日で上棟」に、その詳しい内容を記しています。

 プレカットした木材でパネルを作成するのですが、単なるパネルを生み出すわけではありません。サッシや断熱材を取り付けて防水紙までパネル工場で組み込み、パネルを建設現場に持ち込んで組み立てるだけで、住宅を新築できるのです。

 住宅生産プロセスを革新する可能性を秘めた技術を、皆さんの目でぜひご確認いただければと思います。

出典:日経ホームビルダー、2018年7月号
記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。