4月14日午後9時26分。小さな揺れを東京の編集部(地上9階)で感じたしばらく後、それが熊本地方を震源とする震度7の大きな地震動であったことを速報で知りました。隣り合う日経ホームビルダー編集部や日経コンストラクション編集部も含め、会社にいた記者たちがすぐに集まり、緊急ミーティングを開始。日経アーキテクチュアからは江村英哲記者が翌日、熊本に向かうことになりました。

 「じゃあ、明日から十分に気を付けて」。そう言って江村記者と別れたときには、まさか震度7の揺れが「前震」と呼ばれことになるとは思っていませんでした。

 江村記者は1日目の現地取材を終え、熊本市内のホテルで床に就こうとした瞬間(16日未明)に、マグニチュード7.3の「本震」を体験しました。その体験も含め、江村記者の現地取材の3日間と、我々、在京サポート組の調査・取材の結果を緊急現地報告「熊本大地震」にまとめました。当初予定していた記事をいくつか先送りにして、印刷会社とも交渉。11ページの記事を差し込んだものです。日経ホームビルダーや日経コンストラクションの取材成果の一部も盛り込んでいます。

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 日経アーキテクチュアではこれまでにも多くの地震被害を取材してきましたが、記者が取材中に本震を体験したのは、おそらく創刊40年の歴史のなかで初めてのことと思われます。今号では詳細な分析は間に合いませんでしたが、本震前後の写真の比較などによって、今後、多くの新事実が明らかになるものと思われます。

 分析の詳細は、この日経アーキテクチュア・ウェブや5月12日号以降の日経アーキテクチュア本誌で継続的に発信していきます。ご期待ください。

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 地震リポートに表紙を譲る形にはなりましたが、特集「沸騰! ホテル新時代」も力作です。訪日外国人観光客数が急増し、宿泊スタイルの多様化が進んでいます。インバウンド需要の波は、これからの建築実務にどう影響するのか。実例や経営者たちの言葉から読み解きました。

 アパグループ・元谷外志雄代表、ハウステンボス・澤田秀雄社長、星野リゾート・星野佳路代表という、業界のキーマン3人にインタビューを実施しています。その部分だけでも、読み応え十分です。

 熊本の地震によって、「沸騰!」というほどの過熱ぶりは、いっとき落ち着くのかもしれません。それでも2020年の東京五輪、さらには2027年のリニア中央新幹線開業に向けて、この分野が「再沸騰」していくことは間違いありません。特集も、ぜひお読みください。

 なお、日経アーキテクチュアでは、来る5月20日に「創刊40周年記念シンポジウム~建築のさらなるイノベーションへ~」を開催します。ご興味のある方はこちらをご覧ください。

出典:2016年4月28日
記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。