姉歯事件を機に厳格化された建築確認・検査制度が、大幅に見直される。政府は3月7日、建築基準法改正案を閣議決定した。改正案は構造計算適合性判定(適判)制度の見直しが柱〔図1〕。今通常国会での成立を目指す。

〔図1〕建築基準法改正案の主なポイント
建築基準法改正案は、社会資本整備審議会が2月にまとめた答申などを踏まえた内容だ。交付から原則1年以内に施行する(資料:国土交通省)

 設計実務者に大きな影響を与えるとみられるのが、適判制度の手続き見直しだ。改正案では、適判を建築確認から独立させ、建築主が適判機関などへ直接申請する仕組みに改める。建築確認と適判を同一機関が審査するいわゆるワンストップ化は認めない。申請者は、建築確認をする機関に加え、適判機関を選択することが必要になる。建築確認と適判の申請時期はどちらが先でもよい。

 適判機関は、提出された構造計算に問題がないと判定した場合は「適合判定通知書」を交付する。建築主は、適合判定通知書またはその写しを、建築確認の審査期限の3日前までに特定行政庁や確認検査機関に提出する。これをもとに、特定行政庁などが確認を下ろす流れになる〔図2〕。判定などに不服がある場合、都道府県の建築審査会に対して審査請求できるようにもする。

〔図2〕適判機関の選択が必要に
現行制度では建築確認をする機関が適判機関に判定を依頼していたが、改正案では建築主が直接、判定を申請する仕組みに改める(資料:国土交通省)