中心市街地に市庁舎を移転

平常時もにぎやかなナカドマ
建物の中心に広がる「ナカドマ」。大屋根の架かった広場に面して市役所の入り口(左)や議場の入り口が並ぶ。市民交流ホール、市長室などが吹き抜け上部に突き出している(写真:藤塚 光政)

 アオーレ長岡は、郊外にあった旧本庁舎の機能を中心市街地に移転させて誕生した。

 1977年に竣工した旧本庁舎は耐震性に乏しく、3回にわたる市合併でスペースも手狭になっていた。箱モノ建設に批判的な風潮があるなか、長岡市は市民委員会なども開きながら現在地での建設を決定。多目的ホールや市民活動施設と一体化させ、街や市民の活動と融合する「まちなか市役所」を目指した。

議場の向かい側にコンビニ
吹き抜け内に入り口を設けたコンビニエンスストア(右)の前でくつろぐ人々。正面右奥に議場がある(写真:日経アーキテクチュア)

 敷地となった厚生会館跡地は面積約1万4940m2と小さく、すべての本庁舎機能は収まらない。そこで市民が利用する福祉や税関系などの部署に絞って配置し、その他機能は商店街内の2拠点に分散させた。

 建物は、JR長岡駅とペデストリアンデッキで直結する。大屋根広場のナカドマと周辺の回廊は、24時間利用可能だ。ナカドマに面した3棟には、市議会、市庁舎、ホールのほかコンビニエンスストアやカフェが入居し、市民の活動をサポートする。

商店街至近にガラス張りの議場
商店街の大手通りに最も近い一画に配置した議場。現在、議会開催中はナカドマに面したガラス窓のブラインドを閉めているが、議会が開かれていないときには外から議場内が見える(写真:藤塚 光政)

 初年度の施設稼動率は85%を記録。自治体関係者や市民団体、学校などの見学希望も多く、2012年春以降の視察者は1100団体、2万人を超えた。