横河技術情報は、所在が不明になった橋梁の設計図面を復元する「鋼橋の復元設計サービス」を開始した。

特徴
■設計条件などが記載された一般図と建設当時の基準・慣習に基づいて設計し直す。その結果から図面と設計計算書、材料計算書を復元する。

■一般図がない場合でも、竣工年や橋格、幅員、支間長などのデータと橋歴、橋全体の写真があれば、復元が可能だ。

■標準的な構造で橋長が50~100m程度の場合、復元に要する時間は1~2週間。従来、設計図面の復元には、橋梁を測量するなど、時間とコストが掛かっていた。このシステムを使えば、そうしたコストと時間を節約できる。

価格
要見積もり

開発の背景
社会インフラの維持管理に貢献を

横河技術情報 システム部部長
長崎 富彦

 笹子トンネルの事故を検証するテレビ番組の中で、「設計図面や構造図面すら保存されていない」ということを知り、なくなってしまった図面を復元する良い方法がないかと思い、開発を進めた。

 当社の新設橋梁向けの設計システムを、昔に遡って設計できるように改良したのがこのシステムだ。図面を復元する際には、建設当時の自動車荷重や材料の強度といった基準に加え、使用材料の選択、解析方法、部材の余裕の持ち方といった設計の慣習を組み込み、復元図面の精度を高めている。

 基準については資料があるものの、当時の慣習については資料がほとんど残っていなかった。そのため、グループ会社の横河ブリッジも含めて、ベテランの設計者にヒアリングを重ね、設計技術の年表として整理していった。

 橋梁をはじめとした社会インフラの老朽化が進み、維持管理の必要性が高まっている。痛ましい事故をなくすために、このシステムが少しでも貢献できたらと思っている。(談)

「日経コンストラクション12/22号新製品」より

出典:2014年12月22日 64-65 日経コンストラクション
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