柔軟に住み替えられる 中古住宅市場の活性化

 今、私たちは中古住宅の流通に力を入れている。高度経済成長期以降、日本では約876兆円もの住宅投資がされてきたが、現在の住宅資産は340兆円でしかない。投資に対して価値が500兆円以上も目減りしている悲しい状況にある。国としては、何とかしてこの開きを埋めていきたい。

 そのために必要なのが、中古住宅市場の活性化だ。人々が、住まいということをもっと柔軟に考え、ライフステージなどに応じて自由に住み替えていけるインフラとして住宅市場を拡大していく必要がある。そうすれば、住宅所有者が売りたいときに売れる環境ができる。資金を手にすると、人は消費意欲が増すので、住み替えやリフォームに限らず、様々な分野への投資が促され、経済全体への波及効果を期待できる。

●中古住宅・リフォーム市場活性化の経済波及効果
適切に維持管理された住宅が増えることで、中古住宅の流動化と資金化が進む。その結果、新たな住宅購入やリフォームのほか、様々な分野に経済効果が波及する

 そのための施策として取り組んでいるのが、中古住宅リフォーム支援だ。資金化に足る額で売るためには、質のよい住宅でなければいけないので、居住しているときから適切に維持管理され、その履歴も作成してもらうように促していく。また、買い手の不安を払拭するために、住宅インスペクション(診断)ももっと普及させたい。