リスク情報を行動に結び付けよ

片田 敏孝氏 群馬大学大学院理工学府教授、広域首都圏防災研究センター長(写真:一ノ谷信行)

スーパー台風の襲来が目立ち始めたり、巨大地震の津波想定が見直されたりしている。想定は受け止めつつ、一方で、単におびえるのではなく、しっかり備える必要がある。それには、避難防災の考え方を住民の主体性を求める方向に転換することだ。リスク情報を住民の主体的な行動に結び付ける必要がある。

 最近の豪雨災害の激甚化や毎年のように発生するスーパー台風を考えると、日本の防災は現行のシステムだけでは立ち行かない状況に置かれていると感じる。気象は地球温暖化を背景に荒々しくなっている。このままではいけない。

 例えば広島では2014年8月、爆弾低気圧による豪雨が土砂災害をもたらした。局所的で、事態が極めて早く進展した。災害対策基本法は住民の生命、身体、財産を保護する責務を行政に負わせているが、そう簡単に果たせそうにない。