「第4次産業革命」の提唱も 日本は危機感を持つべき

安達 たとえ話せる場があったとしても、共通言語がないと話は通じません。例えばモノの寿命を語る時、建設の世界で「短い」というのは、50年はもたないことだったりする。ところが電子部品の世界でそれは、10年に満たないとなる。これでは話がかみ合いません。

 異業種間でコミュニケーションを図り、新しい価値を生み出していくには、共通言語になるデータをしっかり把握し、ブレのない議論を交わす必要があります。私たちの研究所ではそこをお手伝いしようと、住宅市場の地域戦略データベースの構築にも乗り出しています。オープンデータ化の流れの中で多くのデータが公開データとして手に入るようになっています。それを最大限に活用するのです。

(写真:澤田聖司)

桔梗原 データ活用という観点で言えば、米国のGEは「インダストリアル・インターネット」を提唱しています。産業機器などにセンサーを付けて情報を集め、分析し、予防保守や製品開発に生かす取り組みです。ドイツでも製造業をIoTで変えていく 「インダストリー4.0」が提唱されています。第4次産業革命という意味ですが、決して大げさではありません。日本も危機感を持つべきです。

 これまではデータの活用で成功するのは、アマゾンやグーグルなどネット企業でした。しかしこれからは、あらゆる企業がそれをうまく活用することで、価値を生み出せます。データを集め、それをインフォメーションに変え、それをさらにインテリジェンスに変えていく。それが、価値共創につながっていくはずです。

 ただ一方で、あらゆるものがつながるようになると、セキュリティーがますます重要になっていくでしょう。2020年の社会をより強じんなものにするためには、セキュリティー対策にもこれまで以上に取り組んでいく必要があります。

(写真:澤田聖司)

安達 日本再生への処方箋では、情報戦、異業種連携、データ活用、この3つがキーワードになりそうですね。それらに向けた企業や自治体の取り組みを後押しし、加速させることが、私たち3研究所の使命だと思います。