郊外は南北結ぶ動線や防災拠点直通

東京9号線延伸(小田急多摩線・唐木田─横浜線・相模線方面)の計画がある小田急唐木田車庫。実現すれば、写真右側の線路2本が本線となる可能性が高い(写真:大野 雅人)

 都心部の地下鉄延伸や多摩エリアのモノレール延伸、羽田アクセス線などが「整備効果が高い」と見込んだ東京都は、検討段階における広域交通ネットワーク形成の目標と指標を4つ挙げている。キーワードは、混雑率低下、空港アクセス強化、防災拠点直通だ。

 有楽町線住吉方延伸などは、東西線の混雑緩和が期待されるほか、南北方向のアクセスを強化し、住宅密集地区である下町エリアから臨海部へスムーズに移動できるといった利点も予想できる。

 また、「都心部の中核拠点や都心周辺部とのネットワークが強化される」という大江戸線大泉学園町方延伸ルートの北側には朝霞駐屯地が、「多摩地域の活力の向上につながる」という多摩モノレール箱根ヶ崎方延伸ルートの南側には横田飛行場がある。

 東京の鉄道ネットワークは、都心を中心に放射状に伸びる路線が充実している反面、それらを環状に結ぶ路線が少ないといわれる。環七通り(都道318号環状七号線)や環八通り(都道311号環状八号線)に沿ってレールを敷く“メトロセブン” や“エイトライナー”といった環状鉄道計画(区部周辺部環状公共交通)についても、都は、鉄道ネットワーク強化や周辺路線の混雑緩和、沿線地域の利便性向上などの整備効果が見込まれると中間まとめで記した。

多摩モノレール多摩センター駅。東京都の中間まとめには、町田方面延伸について「道路が未整備である区間や道路の都市計画もない区間があり、事業主体を含めた道路整備計画や事業手法の検討が必要」と記されている(写真:大野 雅人)

区部周辺部環状公共交通(メトロセブン)の計画もある環七通り。足立区谷中付近では、千代田線北綾瀬支線と交差している。また、写真右手に北綾瀬駅が、左手に東京メトロ綾瀬車両基地がある(写真:大野 雅人)

練馬区高松にある高松6丁目交差点を見る。大江戸線大泉学園町方延伸ルートはこの道に沿って描かれている。道の先には秩父連山の山々も見える(写真:大野 雅人)

東京11号線延伸(半蔵門線・押上─松戸)の想定ルート上からは、東京外かく環状道路(外環)の国道6号ランプ(建設中)が見える(写真:大野 雅人)

複々線化の計画もある京王線(東京10号線)。同線の笹塚─仙川間(約7.2km)が高架化され、25カ所の踏切を解消、7カ所の都市計画道路を立体化し、併せて側道を整備するという(写真:大野 雅人)

東京8号線延伸(押上─野田市)は、18号答申で「目標年次(2015年)までに整備着手することが適当である路線(A2路線)」と位置づけられている。写真は東武野田線七光台車庫(写真:大野 雅人)