ほんの数時間前まで飛行機が行き交っていた滑走路を、誘導路の地盤改良を施工するための工事用車両が列を成して横切る。東京、そして日本の玄関口である羽田空港において、C滑走路周辺の機能強化を図る大工事を、滑走路の運用を止めている真夜中に動かすための静かなる号砲だ。国土交通省が事業を進めている。

列を成して施工現場に向かう工事用車両(写真:澤田 聖司)

 その代表は、長さ3000mのC滑走路などの耐震化と同滑走路の老朽化対策。C滑走路の老朽化対策は約50億円、C滑走路などの耐震化では、現在施工中の事業までで約200億円の事業費を見込む。

 耐震化の内容は、レベル2地震動を考慮した液状化対策工事だ。薬液注入工法と静的締め固め工法を併用して補強する。前者は埋設物などの構造物が近接する場所で、後者はそれ以外の場所に用いる。

羽田空港の空撮(写真:国土交通省東京空港整備事務所)

 既に2013年度までに、滑走路中央部の2000mの区間は工事を終えており、14年度以降は、C滑走路中央部付近の誘導路や滑走路端部などの耐震化を図っていく。誘導路などの地盤も改良することによって、震災後も空港内を飛行機が移動できるようにするのだ。