地上の線路跡地が起爆剤に

 渋谷駅周辺の一連の再開発で、最大のきっかけとなったのは、東急東横線の渋谷駅―代官山駅間の地下化だ。高架や盛り土だった約1.4kmの区間を地下に移したことで、地上の線路跡地の開発が可能になった。

東急東横線の線路跡地で進む再開発計画(資料:東急電鉄の資料などをもとにケンプラッツが作成)

 例えば、国道246号を挟んで渋谷駅のすぐ南側に位置する「渋谷駅南街区」では、東横線の旧渋谷駅と線路の跡地に地下4階、地上34階で高さ180mの複合ビルなどを建てる計画がある。オフィスのほか、ホテルやホール、商業施設が入る。

 街区の横を流れる渋谷川に清流を復活させて周辺を緑化し、遊歩道やテラスも整備する計画だ。一部は17年度の開業を目指す。

渋谷駅南街区の完成予想図(資料:東急電鉄)

上の完成予想図とほぼ同じ場所の現在の様子。高架橋の大部分は既に解体されている(写真:ケンプラッツ)

同じ場所を13年3月に撮影したもの。東横線の高架橋の横を渋谷川が流れる(写真:日経ホームビルダー)

 さらに、代官山駅に近い盛り土や切り土した区間の線路跡地では、15年春の開業を目指して「代官山東横線上部開発計画」が動いている。全長220mの区間に5棟の商業店舗を建設。クラフトビールが楽しめるキリンビールの新業態「SPRING VALLEY BREWERY TOKYO」などが出店を予定している。

代官山東横線上部開発計画の完成予想図。地表から2mほどの深さに地下化した東横線のトンネルが通るので、上に載せられる荷重には制限がある。大規模な建物をつくるのは難しい(資料:東急電鉄)

代官山東横線上部開発計画の完成予想図。米国西海岸で生まれ、日本初上陸となるセレクトモールやベーカリーの出店も決まっている(資料:東急電鉄)

代官山東横線上部開発計画の敷地となる線路跡地の現在の様子。盛り土や切り土した区間となっており、擁壁の工事などを進めている(写真:ケンプラッツ)