建築物の安全性確保の面で特にクローズアップされているのが、天井をはじめとする非構造部材の扱いだ。技術以上に設計者などの役割分担に関する議論を深める必要があると提唱する日本建築構造技術者協会(JSCA)副会長の常木康弘氏に聞いた。

常木康弘氏/日本建築構造技術者協会(JSCA) 副会長、同技術委員会・非構造部材検討特別部会主査

 東日本大震災による建築物の被害状況の調査・情報収集を行い、2012年に構造体と非構造部材を合わせて「東日本大震災からの教訓 JSCAの提言」をまとめた。その過程で、非構造部材については技術的な問題以上に、「誰が何を担うのか」という役割に関する認識を設計や施工の現場で共有できていないのではないか、そのために起こった被害がかなりあるのではないかという課題が浮かび上がってきた。
 そこで13年にJSCAの技術委員会のなかに非構造部材検討特別部会を設置し、設計者、施工者、専門工事業者などがどう関わり合いながら取り組む必要があるのかというシステム面の議論を開始した。約1年間の作業を経て今回、「非構造部材の安全性確保に向けて JSCAの提言」をまとめた(骨子は末尾ページを参照)。