2万円程度の費用で、住まいの床下点検ができるメカをつくることはできないか――。そんな思いつきから、実際に自分でつくってみることにした。高価なプロ仕様には勝てないが、色々と試行錯誤をして奮闘してみた。

 そもそものきっかけは、昨今活発になってきた既存住宅の活用動向だ。木造住宅の場合、築年数にかかわらず、しっかりと維持管理が行われてきた住宅には優良のものが多いと聞く。だが、リフォーム会社などの話では、維持管理に対する意識が低い住まい手も多く、10年、20年、ほったらかしというケースも少なくない。その結果、すぐに対処しておけばよかったものの、劣化が進んでしまった残念な建物もあるという。維持管理をおろそかにしてしまったばかりに、住まい手の知らないうちに建物の価値が下がってしまっているのだ。

日経ホームビルダーでは、様々な劣化に関するコラムや記事を掲載している。左から、特集「壁内に潜む劣化のあるある」、連載コラム「屋根下地が泣いている」、連載コラム「見てすぐわかる現場の勘所 住宅検査」(資料:日経ホームビルダー)

 だったら、住まい手に、もっと住宅の維持管理について積極的に参加してもらえばいい。そのためには、維持管理、その中でも「点検することに対して興味を持ってもらうのがよいのでは」という考えに至った。

 恥ずかしながら、筆者も住まいの維持管理について「完璧か」と聞かれると、「完璧です」と答えられない。筆者の家は築15年の戸建て木造住宅。10年を過ぎた頃からか、家を建てたハウスメーカーからメンテナンスの声がかからなくなったということを言い訳にして、点検がなおざりになってしまった。

 そこで、住まい手が普段みる機会がなく、しかも、毎年でも見ておきたい床下をターゲットに、点検メカをつくってみることにした。住まい手にとって、床下は狭くて動きにくい場所。慣れていなければ気軽に隅々まで点検しようとは思えないだろう。そこで、まずは人が潜らなくても、床下の状況をある程度把握することができるメカに仕上げる――。これが目標だ。

 今回は、その準備編として、どのような機器を床下点検メカづくりのために用意したのかを紹介する。なるべく一般的に入手しやすい製品や部品を選ぶようにしたが、情報は記事執筆時点のもの。製品によっては、生産中止や仕様変更などもあるので、注意してほしい。