新興国を中心にして進む数々の新都市開発において、日本の建設会社や設計事務所の存在感はなぜ薄いのか――。そんな疑問から出発した記事が、日経アーキテクチュアの誌面を刷新した9月13日号の特集「『建築一流国』再生」だ。

 記事では、世界の新しいまちづくりの市場で日本の建設会社や設計事務所の姿がほとんど見えない理由を「技術」をキーワードにして探ってみた。日本の建設会社などの技術力は世界で「トップレベル」と言われるにもかかわらず、市場でその強みが発揮できていないからだ。

 特集では、超高強度コンクリートや免震といった、世界最高水準と考えられている日本の耐震関連技術について、世界で“売れない”理由を様々な角度から分析した。

 世界で日本の技術を活用しようとしたときに生じる課題の一つは、法令や基準といった部分への対応だ。誌面で紹介できなかったものの、取材ではこの点を探ろうとして、日本の建築界が産官学一体となってつくり上げた「CASBEE(キャスビー、建築環境総合性能評価システム)」にも注目した。

 CASBEEから見えてきたのは、「高スペックにもかかわらず、指標の使い手となる発注者側から見た魅力が欠如している」ということだった。

建築環境・省エネルギー機構(IBEC)は英語版のウェブサイトをつくって、CASBEEについて解説している(資料:IBEC)