土木用設計ソフトからドライブシミュレーターまで、幅広い製品群を展開するフォーラムエイト(東京都港区)には、海外の大学研究者を中心とした「World16」というグループがある。今年7月、米国・ハワイにWorld16のメンバーが集まり、各自の研究成果を発表するワークショップを開催、最新の研究成果を披露した。VRやGPSの用途の広がりを実感することができるだろう。

 フォーラムエイトは、「World 16」という技術開発を担う国際的な研究グループと“共存共栄”を図っている。「World 16」は、同社のVRソフト「UC-win/Road」を活用する世界の大学ユーザーから、VRやマン・マシン・インターフェース、画像処理、ロボティクスなど様々な専門分野を持つ研究者16人を集め2007年に発足した任意の団体だ。

 フォーラムエイトは日本や世界各国で研究発表を行うワークショップやシンポジウムを開催し、メンバーの渡航費や滞在費を負担するなどして「World 16」を支援している。有望な研究には研究費を補助したり、個別にコラボレーションしてプロジェクトを行うこともある。

 World 16のメンバーの研究は、同社のVRソフトの用途開発にもつながっており、ここでの研究から、UC-win/Roadの群集シミュレーション機能や、後述する「オーガニック・パーキング」などの新製品や新事業が生まれることも多い。現在は、アリゾナ州立大学の小林佳弘准教授がリーダーを務めている。

 この「World 16」の夏期合宿ともいうべき「国際VRシンポジウム 第5回サマーワークショップ イン ハワイ」が、7月7日~11日まで、ハワイで開催された。

サマーワークショップに参加したWorld 16のメンバー。(写真:家入龍太)
World 16のリーダーを務めるアリゾナ州立大学の小林佳宏准教授(写真:家入龍太)

世界の最先端研究動向が集まるセミナー会場(写真:家入龍太)
会場のホテル(写真:家入龍太)

最先端の技術情報が世界から集結

 サマーワークショップでは、VRに関連する研究成果の発表や、現地の大学や土木インフラの見学会といった学術的なほか、48時間でプロジェクション・マッピングを完成させるという挑戦的なイベントも行った。ゴルフコンペやバーベキュー、パーティーといった懇親的なプログラムも盛り込まれている。

 5日間の濃密なプログラムを通じて、世界の大学で行われている最先端の研究動向が共有されるほか、研究者同士やフォーラムエイト幹部との密接なコミュニケーションか生まれる。フォーラムエイトは、この会の開催を支援することで海外の最新技術情報に接することができ、必要に応じて新製品の開発に生かせるというメリットがある。

ハワイ大学の見学会(写真:家入龍太)
トンネルの見学会(写真:家入龍太)

バーベキューでのフラダンス教室(写真:家入龍太)
48時間でプロジェクション・マッピングを作成する作業(写真:家入龍太)