実用化を視野に入れた建機のイメージ

 一般の3Dプリンターは造形できる模型の大きさに比べて、機械の外形寸法が数倍程度のものが多い。実際の建物を施工するうえで、こんな巨大な建機が必要になると、非現実的だ。

 そこでコシュネビス教授らは、コンター・クラフティングが実用化された時、建機としての3Dプリンターの姿や施工手順を具体的にイメージしている。3Dプリンターは建物をはさんでX方向に設置する2台の移動式台車とそこから延びる油圧式アーム、両者をつなぐブームからなる。スリップフォーム付きのヘッドはブームに沿って動くことでY方向に動かす。3Dプリンターは建物と比べてもさほど大きくなく、スマートなイメージだ。

建機としての3Dプリンターのイメージ(資料:南カリフォルニア大学、Berok Khoshnevis)

 施工はまず、地下に建物の基礎を作ることから始まる。これは在来工法と同じだ。その後、基礎をはさんでレールを敷き、3Dプリンターを組み立てる。その後は前述の方法で建物の躯体を造形していく。そして躯体が完成した後の内装・外装や設備などは、大工が組み立てるというわけだ。

実際の施工手順のイメージ。まず従来工法で地下から地上までの基礎を造る(上段)。基礎の上に3Dプリンターで躯体を造形する(中段)。最後に大工が仕上げ工事を行う(下段)(資料:南カリフォルニア大学、Berok Khoshnevis)