サポート材が建物の模型作成のネックに

 コンター・クラフティングは、実物大の建物の建設に特化して開発されているため、一般の3Dプリンターにはない特徴を持っている。その1つが開口部や室内などの空間を作る方法だ。

 一般の3Dプリンターで建物の模型を作るのは意外に難しい。その理由は、室内や窓など、中空になった空間がキャラクターやフィギュアなどの模型に比べて多いことだ。壁の断面は模型用の材料を積み重ねる一方、中空となる部分部屋や開口部には「サポート材」という仮の材料で満たしていく。そして梁や床の高さになったとき、サポート材の上に梁や床などを造形する。そして全体の造形が終わった後に、サポート材を壊したり、特殊な溶液で溶かしたりして取り除く。

 粉末材料を使う3Dプリンターの場合は、粉末を薄い層に敷きならしては建物の壁などの断面部分に結合材を噴射して固めていく。中空部分は固まっていない粉末がサポート材の役目を果たす。

 このサポート材を取り除くという作業が模型の場合でも結構、大変なのだ。さらに実物大の建物となるとサポート材も実際の躯体より、ずっと多くなり、現実的でない。

一般の3Dプリンターで建物の模型を造形した例。室内や開口部などの中空部にはサポート材(灰色の材料)がぎっしりと詰まり、取り除くのがひと苦労だ(写真提供:家入龍太)