今回の建設IT注目情報 ~3M「防火製品のRevit用ファミリ」~

 米国の建設業界では、ここ数年、建物を3次元CADで設計するBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)の手法が急速に普及しています。

 BIMで設計の効率化を図るためには、様々な建材・設備の3次元部品(BIMオブジェクト)を入手できるようにしなければいけません。そこで、ドアや家具、照明などの部品が各メーカーから提供され、提供される建材の種類も増えています。

 大手メーカーの3M社でも、BIM用建築CADソフト「Revit Architecture」に対応したBIMオブジェクトの提供を始めました

ナ、ナ、ナ、ナ、ナント、
 
防火製品を網羅
 
したBIMオブジェクトなのです。

 提供するBIMオブジェクトは、コンクリート床やレンガ壁などのダクト貫通部品や、ダクトの被覆材など、内装材に隠れた裏方の部品がメーンです。

  完成後に目立つ内装や外装関係の部材だけでなく、防火製品など裏方の建材までがBIMオブジェクトとして提供され始めたことは、BIMが建物のデザイン検証だけでなく、技術的な設計や見積もりなどにも浸透しつつあることをうかがわせますね。

米国3M社のウェブサイトで提供されている防火製品のBIMオブジェクト(資料:3M社)

 3M社が提供するBIMオブジェクトには、Revitでの設計に使う「ファミリ」という3次元部品のほか、製品の仕様書や説明書などの文書類もセットになっています。

 設計の初期段階で、設計者が建物のBIMモデルに3Mの防火製品のファミリを埋め込むことで、その後の見積もりや施工段階でもその情報が引き継がれ、製品の採用率アップにつながるというのが同社の狙いのようです。

 建物のBIMモデルに、自社の“裏方の建材”を埋め込んでもらう販促戦略は、3M以外も行っています。6月に米国マイアミで開催されたアメリカ建築家協会主催のAIAコンベンション2010の展示会では、エキスパンションジョイントなどを販売するインプロ・コーポレーションなどが、BIMオブジェクトを提供していることを宣伝していました。

AIAコンベンションの展示会場でもBIMオブジェクトによる販促が見られた(写真:家入龍太)

 こうしたメーカーによるBIMオブジェクト提供の動きに、ソフトベンダーのサポートも進んでいます。