上野動物園(東京・台東)では、ジャイアントパンダの来日にあわせてパンダ舎を改修した。その際、観客がパンダを見やすくするために様々な工夫をこらした。

 屋外運動場と観客との間にあった幅1mほどの植え込みは除去した。観客は、ガラスにぴったりついてパンダを見ることができる。

 室内運動場の観客用の通路は、運動場に向かって低くなるよう10分の1の勾配をつけたスロープだった。これを3段の階段状にした。東京都 東部公園緑地事務所 工事課の田中進 動物園整備担当課長は、「後ろの人や、車椅子とベビーカーの利用者も見やすいようにした」と話す。

 野生のパンダは、主に中国中西部の高山地帯に生息していて涼しさを好む。しかし、だからといってパンダが冷たい床を好むわけではない。四つの室内運動場には、観客から近い場所に床ヒーターを設置して、パンダが観客から見やすい位置まで来るように配慮している。

幅1mほどの植え込みを除去したので、観客と屋外運動場の間の距離が縮まった。工事中の1月21日に撮影(写真:中川 美帆)

観客用通路の側から屋外運動場を見る。竣工後の2月19日に撮影(写真:中川 美帆)

観客用の通路は、3段の階段状にした。パンダ不在時に入れていたレッサーパンダの表示が残っている。2月19日に撮影(写真:中川 美帆)

室内運動場には、石のように見える床ヒーターがある。観客用通路の近くに設置した。床ヒーターを目当てに移動してくるパンダを観客が見やすい。竣工検査をした2月14日に撮影(写真:中川 美帆)