高速道路無料化について、前原国交相は「社会実験で影響を把握する」と強調し、慎重に取り組む姿勢を示した(写真:ケンプラッツ)
高速道路無料化について、前原国交相は「社会実験で影響を把握する」と強調し、慎重に取り組む姿勢を示した(写真:ケンプラッツ)

 民主党のマニフェスト(政権公約)の目玉の一つが、高速道路無料化だ。鳩山由紀夫首相は9月25日の記者会見で、内需を刺激する政策の一つとして、高速道路無料化を行うことを明言した。複数の報道機関の調査では、無料化の是非を巡って国民の意見は割れている。無料化に伴う経済効果に期待する声がある半面、他の交通機関への影響を懸念する声もある。地球温暖化対策との整合性なども疑問視されている。

 前原誠司国土交通相は就任前、ビジネス誌「週刊東洋経済」5月2日・9日合併号のインタビューで、「私自身は無料化に反対」と述べていた。9月17日の就任会見でも高速道路無料化のテーマに質疑が移ると、歯切れの悪さが目立った。前原国交相は「前政権の政策をすべてなしにするのは、国民の理解が得られない」との認識を示した上で、「社会実験やシミュレーションによって影響を精査したい」と慎重に取り組んでいく姿勢を示した。

 高速道路無料化は、道路整備のあり方の見直しにもつながる。以下は、高速道路無料化に関するやり取り。(ケンプラッツ編集部)


――高速道路の無料化ですが、非常に関心が高い。まず、何に取り組むのか。

前原国交相 前政権がですね、土、日、祝日にETCを使えば1000円というのをやってこられました。この経緯については、われわれの無料化案が起爆剤になったという自負を持っているが、これも一つの社会実験だと思っています。

 政権が変わったから、前政権がやっていた実験というものをすぐに止めるというつもりはありません。いつまで続けるかということは、今後検討したいと思いますが、今やっていることも一つの社会実験で、どういったプラス面、どういったマイナス面があるか、ということもつぶさに社会実験から学び取っていきたいと思っています。

 いずれにしても国民的な関心が高いし、色々な意見があることも承知している。段階的な無料化をしていくというマニフェストの前提条件として、社会実験を行うということがあります。社会実験をどのように行っていくか、シミュレーションをどういう形でやっていくか。

 シミュレーションについては、前提条件などを付与した上で、国総研(国土技術政策総合研究所)などでやっていただきたいと思っていますが、少し時間をかけて社会実験、今続けているものもある程度続けて、どう総括するかも大事だし、違う形での社会実験をやっていき、シミュレーションもやっていく中で、国民の理解を得ながら段階的な無料化を進めていきたいと考えています。

「内閣の一員としてしっかりと進める」

――大臣は、雑誌などのインタビューで消極的な考えを表明しているが、そのあたりはどう整理するか。

前原 私は鳩山内閣の閣僚の一員であります。昨日、鳩山総理からいただいた辞令で、一番上に高速道路の無料化を段階的に進めてほしいとありました。それを謹んで受けたわけでありますので、内閣の一員として、取り組むべき重要施策の一つとして、しっかりと進めていくということを皆さん方にもお約束したいと思います。