建築基準法で定める準耐火構造に準ずる防耐火性能を持つ構造として、住宅金融支援機構が運用している「省令準耐火構造」。その要点の一つ、各室の防火区画化で気を付けたいのが天井の防火被覆だ。

天井の防火被覆として強化石こうボードを張り終えた状態(写真:日経ホームビルダー)

 省令準耐火構造において、天井の防火被覆の仕様は、「上階に床がある部分の天井」と「上階に床がない部分の天井」で異なる。

上階に床のある、なしの区分(資料:住宅金融支援機構)

 規定がより厳しく、注意を払う必要があるのは「上階に床がある部分の天井」だ。「上階に床がない部分の天井」に比べて、火災の拡大をさらに遅らせる必要があるからだ。それではまず、「上階に床がある部分の天井」の仕様から見ていこう。

防火被覆材として厚さ12mm以上の強化石こうボードを採用した現場の例。目地部分に当て木を設ける代わりに、ここではかさ比重0.024以上で厚さ50mm以上のグラスウールをボードの上側に充填する仕様を採用している(写真:日経ホームビルダー)

 壁と同様に、防火被覆には一般に石こうボードを使用する。また、天井においても1枚張りの仕様と2枚張りの仕様があるが、1枚張りの仕様がよく採用されている。次の動画や図表を参考にしてほしい。

上階に床がある部分の天井に採用する防火被覆の例。「見てすぐわかるDVD講座『省令準耐火を知る~準耐火構造へのステップアップ』」(日経ホームビルダー編)から

上階に床がある部分の天井の防火被覆と防火被覆の上側の措置。1枚張りの場合、留め付けにはGNF40以上、または長さ28mm以上の木ねじやタッピンねじ、長さ40mm以上のステープルなどを用いる。留め付け間隔は、外周部は150mm以下、中間部は200mm以下とする。2枚張りとする場合の1枚目に使用する留め金具は1枚張りと同じで、留め付け間隔は、外周部と中間部ともに300mm以下とする。2枚目の留め付けにはGNF50以上、または長さ40mm以上の木ねじやタッピンねじ、長さ50mm以上のステープルなどを用い、留め付け間隔は、外周部は150mm以下、中間部は200mm以下とする(資料:住宅金融支援機構)

上階に床がある部分の天井に採用する防火被覆の例。厚さ12mm以上の強化石こうボードと断熱材を組み合わせている(資料:住宅金融支援機構)