従来はオフィスビルや商業ビル、住宅といった一般的な建築物を主な対象としていた賞を受賞したり格付けを取得したりする物流施設が最近、増えてきた。物流施設の建物としての機能や性能が急速に進化し、オフィスビルや商業施設などと肩を並べる最先端の建築物になってきたからだ。

 その典型例としては、グローバル・ロジスティック・プロパティーズ(GLP)のGLP三郷IIIが挙げられる。2013年5月に竣工した同施設は、同年10月に米国の環境認証システムLEED-CS(Core and Shell)で最上位にあたるプラチナの格付けを、日本の物流施設として初めて取得した。物流施設以外を含めても日本で2番目だ。さらに、2014年10月には「ULI Global Award for Excellence」を受賞している。

GLP三郷III(写真:グローバル・ロジスティック・プロパティーズ)

 ULI Global Award for Excellenceは、オフィス、商業施設、ホテル、美術館、各種の娯楽施設などを対象とした不動産開発に関する世界的な賞で、1979年に始まって以来2014年で36回を数える歴史ある賞だ。過去には丸ビル、六本木ヒルズ、東京ミッドタウンなど日本を代表するような建築物が受賞している。

「ULI Global Award for Excellence」授賞式の様子(写真:グローバル・ロジスティック・プロパティーズ)

 2014年は、世界の約200件の開発プロジェクトからGLP三郷IIIを含む13件が受賞した。選考にあたってはデザイン性、先進性、地域貢献度、革新性、環境保全、社会ニーズへの対応などが総合的に評価される。GLP三郷IIIは、効率性が高い最先端の物流施設であるともに、BCP(事業継続計画)への対応や環境性能の高さ、堅実な財務リターンが、特に評価されたようだ。単独の物流施設としての受賞は、同賞が始まって以来初めて。日本のプロジェクトとしても2009年以来5年ぶりとなっている。