写真で見る坂氏の軌跡

 以下では、坂氏が手掛けた主なプロジェクトを見ていく。

紙の教会

所在地:兵庫県、竣工時期:1995年

 阪神大震災で焼失したカトリック鷹取教会(神戸市)の聖堂の跡地に、近隣住民らとともに建設した仮設の集会場。ミサを行うだけでなく、復興に携わるボランティアの前線基地としても使われた。資材高騰とは無縁の「紙管」を使い、坂氏を一躍有名にしたプロジェクト。

 直径33cmの紙管を59本、楕円形に並べた。紙管1本当たりの重さは55kgと軽く、重機を使わず人手で立てられる。鉄筋コンクリート版の基礎にケミカルアンカーを打って、紙管の柱脚部を固定した。

 ポリカーボネート製の波板をはめ込んだ鋼製枠で建物の外周を取り囲み、紙管に囲まれた内部と外部との間に緩衝的な空間を設けた。屋根には白いテント膜を張った。

紙の教会(写真:Hiroyuki Hirai)

紙の教会(写真:Hiroyuki Hirai)