閉じる

木材活用

日本の豊かな森林資源を活用していかに循環型社会を実現するか。素材と構造の新たな可能性を切り開く。住宅以外に広がる低層木造の可能性、木材活用のメリットと実現を阻む障壁、鉄やコンクリートにはない木の魅力とは何か。
ケンプラッツ

目次

  • 地域材の普及に向けて自治体も各種の支援策

    自治体による国産材利用の支援

    国や地方自治体が、国産材による建物の木質化・木造化の支援や、評価の動きが広がりつつある。自治体で目立つのは、地域材の活用を促進する取り組みだ。地域材の活用は端緒についたばかりで、事業者などが個々に工夫をして木質化・木造化を実現するケースが多い。注意が必要なのは、一度に多くの木材を構造や内装に使う中大…

  • きちんと作られた集成材の寿命は50~70年以上は当然ある

    森林総合研究所 複合材料研究領域 チーム長 宮武 敦氏

    CLTなど新開発の木質材料を使おうと検討している人たちが最も気にかけていることの一つが耐久性だろう。特に接着剤の寿命がどのくらいあるのか、接着性能がどこまで維持されるかは、接着剤を使った材が長期にわたって存在し続けた事例が少ないため、不明な点がなお多い。国立研究開発法人 森林総合研究所で集成材研究チ…

  • 建物を支える柱梁に、火災に強い木質部材

    ウッドスクエア

    太い木材の柱梁が行き交う大空間というのは珍しい。ウッドスクエアと呼ばれるこの建物は、木造住宅を供給するポラスグループ各社やPO HAUS Dvのショールーム、グループのポラテック本社などが入る。その特長は、H鋼を芯にして、外側にカラマツ集成材を巻いた「ハイブリッド部材」を柱梁に使い、地上4階建てとい…

  • 山、森、木材はいまどうなっているのか

    木構造振興 客員研究員 原田 浩司氏

    戦後、日常生活を取り巻く多くのモノや道具が木材から金属や石油化学製品に置き換わっていくなか、日本の木材需要を支えてきたのは住宅だった。その結果、木材を生産・加工する山や製材の現場は住宅での利用を前提にシステムが整備されていった。近年、住宅以外の用途の建築物でも木質材料の使用実績が広がるなか、木の使わ…

  • 東京都心部の木質化建築物を巡る

    日経BPインフラ研究所の主催で2015年6月から開催してきた「中高層建築への木材利用促進の可能性について検討する研究会」は、技術面、投資面からみた木材利用の可能性と課題について専門家から最新の情報提供を受け、検討を進めてきた。回を重ねるなかで、委員から「木材利用の最新動向の事例も見ておきたい」という…

  • 「働き方」の変革を自社オフィスで実践

    内田洋行 本社/北海道支店

    れからの価値創造に向けた「働き方」の変革を提案している内田洋行が、その発想に基づく「働く場」を、自社オフィスで率先して具現化している。自席を固定せず、共有スペースを自律的に使う「アクティブ・コモンズ」など、様々な働く場の空間が提案されているが、そうした空間を創出する要素として活用しているのが木材だ。…

  • 地域材や認証で木造店舗を展開

    コンビニエンスストア(ファミリーマート、ミニストップ)

    商業施設の建設で国産材の普及が期待されるなか、幹線道路沿いなどで広い駐車場を持つコンビニエンスストアでは数年前から木造店舗が建てられ始めている。

  • 耐火木材を使い、都心に“木の殿堂”

    大阪木材仲買会館

    繁華な都会でも、木造の建物はつくれるし、内外装にも幅広く使える―。木材利用の普及と啓蒙を目指し、“木の殿堂”として建てられたのが、大阪木材仲買会館だ。築50年超の老朽化した鉄筋コンクリート(RC)造の旧建物を、木造に建て替えた。海が近いため、万が一の浸水被害を配慮して1階はRC造としたが、2階と3階…

  • 木はゆっくりゆっくり燃える

    桜設計集団 代表 安井 昇氏

    中高層建築物の構造や内装で木材はどこまで使えるのか。その点を考えるうえでカギを握るのが木造建築物の防耐火性能だ。4階建て以上の共同住宅など都市型木造建築物の構造設計・防火設計で多くの実績を積む一方で、木造3階建ての学校建築の耐火要件の見直し、準耐火構造などの告示のバリエーション追加検討といった技術・…

  • 鋼構造オフィスビル床の木質化実現に向けて

    福岡大学 工学部建築学科教授 稲田 達夫氏

    住宅分野での木材利用は飽和状態にある日本。建築物での木材利用をさらに高めるには、非住宅分野の建築物で大量に木材や木質材料を使用する可能性を探らなければならない。では、鋼構造が主流の超高層オフィスビルで木材の活用範囲を広げるとしたら、どのような部位が有力なのか。構造材の中でも最も使用量の大きい床に着目…

  • 「環境不動産」の現状と可能性

    三井住友トラスト基礎研究所 投資調査第1部上席主任研究員 西岡 敏郎氏

    木造建築には、CO2排出量を抑制し、エネルギー効率を高めた不動産という特徴がある。このような性能が積極的に市場で評価されるようになれば、中高層木造建築の促進に結びつく可能性がある。こうした「環境不動産」は実際に市場でどのように評価されてきたのか。評価の動きが進むには何が欠かせないのか。環境不動産の促…

  • 多摩産材で木造駅舎を再現

    東京都品川区にある東急池上線の戸越銀座駅は都内では珍しい木造の駅舎が特徴だ。開業から約90年、街の顔としても親しまれてきたこの駅舎が、再び木をふんだんに使った駅舎として生まれ変わる。林野庁の2015年度森林・林業再生基盤づくり交付金事業を活用した駅舎改修の取り組みとして、東京急行電鉄が計画。9月に着…

  • 鑑定評価・減価償却の考え方と投資家の思考法

    青山リアルティー・アドバイザーズ代表取締役副社長 服部毅氏

    中高層木造建築を進めていくには、不動産市場における木造のとらえ方、評価が重要になってくる。ファンド、REITなどは木造建物を資産としてどのように評価しているか。木造では減価償却の期間が短く設定されていることから、資産としての評価にも違いが出てくる。第1回研究会で、委員から出されたこのような意見・疑問…

  • 「木造」に付加価値がある物件は投資対象に

    木造建物の取引事例と不動産価値

    「木造であること」「木材を活用していること」は、不動産の流通市場でどのように評価されているのか。木造建築物の取引事例と不動産価値について、「日経不動産マーケット情報」誌の前編集長で現在、日経BPインフラ総合研究所副所長を務める徳永太郎氏がリポートする。

  • 4重ガラス木製窓で木造住宅の壁相当の断熱性

    2枚の複層ガラス障子を組み合わせた4重ガラスで、開口部の断熱性能を木造住宅の壁と同等に──。そんな高性能サッシが製品化された。

  • 商業施設や医療・高齢者施設に期待

    木材利用拡大の現状と課題

    中高層分野でも7割の実務者は木造建築に関心を抱き、商業施設に加えて医療・高齢者施設に対する利用意向が高い。日経BP社が運営する「日経不動産マーケット情報」「ケンプラッツ」の読者を対象とした調査でこんな結果が出た。調査を担当した日経BPコンサルティングの鈴木はるか氏がリポートする。

  • ビルを軽量化して工期も圧縮

    部分利用で広がるCLTの可能性

    2016年には国内でCLT建築物が竣工ラッシュを迎える。建物の上の階だけを木造にして軽量化と工期短縮を図る、床部分にCLTを導入して基礎工事を軽減するなど、新たな技術開発も加速する。同工法の旗振り役である林野庁の小坂氏は「部分利用によってさらに木造のメリットを出せる」と期待を寄せる。

  • スレンダーな1時間耐火の木質柱で大臣認定取得

    清水建設と菊水化学工業(名古屋市)が共同開発した1時間耐火の木質柱が、国土交通大臣認定を取得。一般的な1時間耐火木質柱よりも燃え止まり層を半分まで薄くできる。

  • 中小建築物でCLTの活用に挑戦した9事例を公開

    木の単板を互い違いに積み重ねて接着したCLTは、国産材の利用促進が期待される新しい木質建材だ。ただ、面倒な構造計算が必要、材料費が高いという課題がある。中小建築物での導入事例を基に、効果的な活用方法を考える。

  • 木造建築の促進で国産材の需要創出を

    戦後、植林された森林が利用期に

    昨年の建築基準法改正では、防耐火規制の緩和により、3階建ての学校等を木造でも建てやすくするなど、木造の可能性が大幅に広がった。わが国の豊かな森林資源を活用して、循環型社会を実現する上で、建設業への期待を林野庁の小坂善太郎氏に聞いた。

日経 xTECH SPECIAL

What's New!

建築・住宅

もっと見る