続々とアイコニックな建築が増殖するシンガポールに2014年6月、スポーツや各種のイベントを催すことができる敷地面積35ヘクタールの複合施設が完成した。「シンガポール・スポーツ・ハブ」である。

ナショナル・スタジアムを中心とするシンガポール・スポーツ・ハブの全景。シンガポールに拠点を置くDP Architectsとアラップ、AECOMが世界中から専門家を集めて設計チームを構成した(写真:Arup)

 スポーツ・ハブは、シンガポール政府が進める都市再開発の目玉プロジェクトの1つだ。シンガポール人がより健康的な生活を送れるよう定めたロードマップ「スポーツ・シンガポール・ビジョン2030」でも、中心的な施設として位置付けられている。また、世界初となるスポーツ施設のPPP(Public Private Partnership、官民連携)事業としても注目されている。

 スポーツ・ハブをサステイナビリティー(持続可能性)や健康、活動的な社会といったキーワードの発信地とし、これらをいかに実現し、国全体へと展開していくかがプロジェクトの鍵となった。

 スポーツ・ハブは主に以下のような複数の施設で構成される。

ナショナル・スタジアム(国立競技場):5万5000席の中心的な施設で、可動式の屋根と冷房設備を備える
OCBCアクアティック・センター:3000席の水泳競技場。6000席まで拡張可能
OCBC多目的室内アリーナ:3000席を設け、自由なレイアウトが可能
商業施設や店舗:4万1000m2の広さで、ウオーター・パークやロック・クライミング施設を有する
事務所:1万8000m2
シンガポール屋内スタジアム:1万2000席の既存のスタジアムを改修

シンガポール・スポーツ・ハブには、スポーツ関連の資料館、カヌー用施設、テニスコート、スケート場、ジョギングや自転車用のトラック、ビーチ・バレーのコート、3000台分の駐車場などもある(資料:Oaker)