ボーイング747-200型といえば、一時代をリードしてきたジャンボ旅客機である。昨秋、ストックホルムのアルランダ空港に出かけるたびに、そのジャンボ機が滑走路を外れて変なところに駐機していた。不思議に思い空港管理局に問い合わせてみたら、ホテルに改装中ということだった。2週間ほど前に日本へ帰国していた折に、テレビで“アルランダ空港に世界初となるジャンボジェットを改装したホテルがオープン”というニュースが流れたのを見た。スウェーデンに戻った一昨日、撮影取材にこぎつけたというわけである。

本体後部
タラップからホステル(ホテル)の本体後部を見る (写真:武藤 聖一)
スイートルーム
操縦席をツインベッドにしたスイートルーム (写真:武藤 聖一)

 この747は1976年にシンガポール航空のために製造された。その後、今では社名を記憶している人は少なくなったであろうパンナム機として、さらにスウェーデンの旅行会社のチャーター機として約四半世紀の間、世界を飛び続けてきた。機体そのものは、使い古されれば解体されるのが常とうの運命だろう。しかし、このチャンスを見逃さなかった人がいる。起業家のオスカー・ディオス(Oskar Dios)氏である。

 「長年アルランダ空港にユースホステルを開業したいと思っていた。他の誰もが出来ないような変わったスタイルの施設はないものかと思案中に、旅行会社倒産のニュースが飛び込んできた。……そうだ、所有するジャンボ機を宿泊施設にできたら、というヒラメキから、旅行会社との半年間の論議の末、手にしたのがこのジャンボだ」と語る。

オーナーキャプテン
ホステルのオーナーキャプテンであるオスカー・ディオス氏 (写真:武藤 聖一)

 内装デザインは建築家、ダニエル・モンセン(Daniel Monsen)が手掛けた。トータル350m2の機内は、450席すべてのいすを取り払い、コックピットスイート1室を含む25室、全72ベッドの「ジャンボホステル」(ホテル)へコンバートすることに成功した。

 何度も同型の飛行機に乗ったことはあるのだが、下から見上げるジャンボのボリューム感には圧倒させられる。タラップはまだ完全に整備されてないようだ。キャビンドアから入ると、靴を脱ぐようになっていて、スリッパが用意してある。

下部から見上げる
ジャンボ機の迫力あるボリューム感を体験できる (写真:武藤 聖一)

 正面にレセプションがあり、スチュワーデスの制服を着たレセプショニストが迎えてくれる。後部にスナックやサンドイッチなどを陳列する什器(じゅうき)がある。左トップのファーストクラスだったスペースはカフェになった。オレンジ色のテーブルセットがあり、窓際ではキャビンの雰囲気を満喫できそうだ。

レセプション
タラップを上がった正面にあるレセプション (写真:武藤 聖一)
ロゴ
ホステルのロゴサインと雑誌のテーブル (写真:武藤 聖一)
カフェ
1階の先端はカフェに変身している (写真:武藤 聖一)
窓際
キャビンの雰囲気を残す窓際のテーブルといす (写真:武藤 聖一)

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