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武藤聖一の欧州「最新建築」撮り歩記

日経アーキテクチュア

目次

  • 【第53回】街おこしを担った木の彫刻へ──ブリュッセル・ベルギー

     発展中の街でも、時代の流れとともに斜陽化をたどる傾向は避けられない現実かもしれない。EU(ヨーロッパ連合)の首都であるブルュッセルは、その本部周辺こそ、ビル建設や改修、レストランのオープンなどでにぎわっているが、そこから2kmほども離れていない、かつてのブランド街は寂れた状態だ。今回は、そうした斜…

  • 【第52回】地元密着型の公共図書館へ──バルセロナ・スペイン

     バルセロナの観光集客力ナンバーワンといえば、サグラダ・ファミリア教会だ。1882年に着工以来、完成予測のできない建造物として知られている。オリジナルの図面なしでの増築と着工からすでに1世紀以上が経過しているため、その破損修復が同時に進行している、世界にもまれに見る建築遺産である。ライトアップもされ…

  • 【第51回】北欧最大の家具見本市へ(2)──ストックホルム・スウェーデン

     前回、紹介したストックホルム家具見本市開催中には、市内50カ所ほどのギャラリーやショップ、ショールームで、展示会やパーティーなどの企画が組まれる。今回は新春の恒例行事となっている、このデザインイベントを見ていこう。

  • 【第50回】北欧最大の家具見本市へ(1)──ストックホルム・スウェーデン

     2月6日から10日まで、連載42回で紹介したリカ・トーク・ホテルのあるエルフショー・メッセで「ストックホルム家具&照明国際見本市」が開催された。読者の中には家具や照明に興味を持たれる方が多かろうと思い、今回は番外編として、年々華やかさを増してきた、この見本市を速報してみることにした。

  • 【第49回】50年前の北欧近代建築を修復したタウンホールへ──エスロブ・スウェーデン

     エントランス左のオーク材の壁面や彼自身がデザインした家具、ストックホルムにある「森の墓地」のチャペル待合室で父グンナールが使った懐かしみある親譲りのベンチ、プラザの円形天窓、キノコ形の柱、円盤のようなランプ等々。これらが波及し合うリズミカルな空間だ。ヤコブセンが1955年に発表したセブンチェアとの…

  • 【第48回】3通りの内装を使い分けたレストランバーへ──ストックホルム・スウェーデン

     かつてのヨーロッパの主要都市には多くのグランドホテルが存在していたが、国際化や業界再編などによって、創業時の名前を受け継ぐホテルは近年、少なくなってきている。ここ四半世紀の間に2回ほど大改装を重ねて近代化した、ストックホルムのグランドホテルは、伝統と格式を誇示する、数少ない高級ホテルの一つに挙げら…

  • 【第47回】スウェーデン建築新人賞を受賞したエコ住宅へ──ストックホルム・スウェーデン

     スウェーデンの2007年建築新人賞に、日本通でもある女性建築家、ラッヘル・レアデルさんが設計した個人住宅「D邸」が選ばれた。住宅部門に与えられるのはまれだが、環境に配慮したデザインが賞の対象になったと聞く。

  • 【第46回】ザハ・ハディド設計の駅舎へ──インスブルック・オーストリア

     スイスの冬のリゾート地、アローザからオーストリアへの移動は鉄道が便利だ。いったんクールまで戻り、ブックスという国境の町でチューリッヒから来る列車に乗り換え、約3時間でインスブルックに到着する。地図で見ると大した距離に見えないが、結構な時間を要し、途中アルプスの山々を望みながらチロルの谷間を進む車窓…

  • 【第45回】ボッタ設計のリゾートスパへ──アローザ・スイス

     スイスアルプスのリゾート地にアローザという、海抜1739mに位置する町がある。サンモリッツほどの知名度はないが、カジュアルなスキー場として人気がある。スイスを代表する建築家、マリオ・ボッタ設計の「チューゲン・ベルグオアーゼ・スパ」が「チューゲン・グランドホテル」のスパ施設として、ちょうど1年前に竣…

  • 【第44回】ホライン設計の複合ビルを改修したホテルへ──ウィーン・オーストリア

     ウィーンには王宮をはじめ、劇場や美術館も多く、音楽や絵画ファンにとってはたまらない街だ。読者の中にも新春恒例となった、世界中に放映されるニューイヤーズコンサートをご覧になった方も多いことだろう。市内に数ある歴史的建造物をたどってみると、700年続いたハプスブルグ家の栄華の跡がしのばれ、ヨーロッパの…

  • 【第43回】空間まるごとリサイクルを実践したアートクラブへ──ウィーン・オーストリア

     リサイクルや再生をうたう美的なフレーズが生活一般に定着し始めて久しい。建築やデザインの部門でも多種多彩に表現され、その発想や実践がメディアで報道されることもしばしばだ。しかし、その大半は建築空間のほんの一部、壁面や床材といった局部的な使用例にとどまるのが現実である。

  • 【第42回】屋内を壁面緑化した高層ホテルへ──スウェーデン・ストックホルム

     ノーベル賞の授与式は12月10日に行われる。この時期、世界のメディアはストックホルムに視線を注ぎ、当日はスウェーデンをアピールする伝統行事の日として定着している。13日には、幼稚園や学校、教会や職場などで早朝、太陽への憧れを祈るルシア祭りがしめやかに行われる。このころから街にはイルミネーションが輝…

  • 【第41回】ユニバーサルデザインを実践した複合文化施設へ──英国・グラスゴー

     マッキントッシュの故郷、グラスゴーへフランクフルトから飛んだ。グラスゴーはこれまで何回か訪れたことのある、私の好きな都市の一つでもある。

  • 【第40回】チッパーフィールド設計の近代文学館へ──ドイツ・マールバッハ

     今回のドイツへの旅は「撮り歩記」シリーズでは三度目となる。フランクフルト国際空港はドイツ国鉄のフランクフルト空港駅と直結しており、アクセスの良さはヨーロッパの空港の中でも抜きん出ている。チケットを買ってシュツットガルト行きのICE特急に乗るためホームにたどり着くと、15分遅れという表示が出ていた。…

  • 【第39回】ENTERキーをモチーフにしたITカレッジへ──フィンランド・シポー

     フィンランドの首都、ヘルシンキから北東へ30kmほどの場所に、シポーという人口2万人足らずの町がある。人口密度が51人というから自然環境に恵まれていることは想像が付く。この夏シポーにITカレッジが完成したと聞いたので、空路訪ねてみることにした。 このカレッジの設計を手がけたのは、ヘルシンキにオフィ…

  • 【第38回】自然と共生する建築家の自邸兼オフィスへ──フィンランド・エスポー

     フィンランドの首都、ヘルシンキの西側に隣接する人口20数万人のエスポー市に、タピオラという衛星都市区がある。1950年代初めに都市開発が始まり、自然環境、基盤整備、住宅および公共施設などを統合した社会環境重視の街づくりが世界中から注目され、田園都市やニュータウンの理想モデルとなった所だ。いまだ日本…

  • 【第37回】ロジャース設計の裁判所へ──ベルギー・アントワープ

     ベネルクス三国の一つ、ベルギー王国は関東地方とほぼ同じ面積の国土に約1000万人が暮らす、ヨーロッパでは非常に人口密度が高い小国である。この国をさらに二分するお国事情が言語だ。北はオランダ語系フラマン(フレミッシュは英語)、南はフランス語系のワロン。それぞれ公式用語になっているから、行政面の統一も…

  • 【第36回】ポップゴシック調のデザインスクールへ──オランダ・ボクステル

    せっかくの英国取材で気合を入れて望んだものの、ロンドン郊外で発生した動物の疫病問題で予定していた施設周辺地域が閉鎖されてしまうというハプニングがあった。そのため、空路ブリュッセルに戻り体制を整えて、オランダのデザインスクールを訪ねてみることにした。ブリュッセルからオランダ国境のローゼンダールで列車を…

  • 【第35回】著名建築家が手がける仮設パビリオン2007版へ──英国・ロンドン

    ロンドン市内に数多くある公園の中でも、ハイドパークは最もポピュラーな一つだろう。この公園から西へ広がるケンジントンガーデンに、モダンアートのサーペンタイン・ギャラリーがある。地下鉄のランカスター駅で降りリフトで上がって公園口に出て、池に沿って10分ほど散策するとクラシックな建物が見えてくる。

  • 【第34回】大地と共鳴する環境オブジェへ──英国・バーンレイ

     久し振りの中部イングランドへの旅である。ロンドンのヒューストン駅からバージン社運営のグラスゴー行き特急列車に乗ること3時間弱。プレストンの駅に着いた時は、午後8時半を回っていた。ホームを確かめてヨーク行きのディーゼル車に乗り継ぎ、目的のバーンレイ・マンチェスター大通り駅に到着。無人駅だったのには少…

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