映画の見放題なら「ネットフリックス」、音楽の聴き放題なら「スポティファイ」や「アップルミュージック」といったように、月額固定料金でコンテンツを思う存分楽しめるサービスが各方面で広がっている。その一方で、米国ではあまり盛り上がらないのが雑誌の読み放題だ。サービスもあるにはあるが、今までのところ本格的な人気を得るには至っていない。

 そんな状況を打ち破るべく、大規模なリニューアルで一発逆転を期するのが「テキスチャー」だ(図1)。これは3年前に「ネクストイシュー」としてスタートしたサービス。米国の大手出版社であるコンデナスト、メレディス、ハーストを中心に、ニューズコーポレーション、タイムといった、そうそうたる顔ぶれが合弁企業を立ち上げ、各社の雑誌を読み放題できるサービスとして始まった。

●「テキスチャー」では米国の主要な雑誌をまとめて楽しめる
図1 「テキスチャー」は、米国とカナダの大手出版社など6社が合弁企業を作って提供する、電子雑誌の読み放題サービス。配信される雑誌には、知名度の高いものがずらり。3年前に始まっていたサービスだが、キーワードやトピックによる検索、検索した記事のライブラリー化、人気記事のお薦めなど、新しい機能を備えて大きくリニューアルされた
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 今回のリニューアルでは、読者にとって雑誌間、出版社間の壁が取り払われたことが大きい。「ネクストイシュー」時代は、さまざまな雑誌が並んでいても、それぞれ1冊ずつ読むしかなかった。「テキスチャー」ではこれを刷新。全雑誌を対象にキーワードで検索し、興味のあるテーマで記事を広く探したり、好きなトピックの記事ばかり集めたりといったことができるようになった。そうして集めた記事をライブラリーとして保存しておけるのも、リニューアルのポイントだ。

 会員には2種類あり、週刊誌・月刊誌ともに読み放題のプレミアム会員(月額14.99米ドル)と、読めるのが月刊誌に限られるベーシック会員(月額9.99米ドル)が選べる。180を超える雑誌が読み放題で、クラウドサービスならではの機能も備える「テキスチャー」。これにより、雑誌の新しい読み方が提供されるようになったといえるだろう。それが果たしてユーザーの間で定着するのか。要注目だ。

出典:日経PC21 2015年12月号
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