CDを上回る高音質が楽しめる「ハイレゾ音楽再生」に一般の人の関心が高まっている。ハナから水を差すようで恐縮だが、iPhoneに音質の良いヘッドホンを組み合わせるだけで、わざわざハイレゾ領域に踏み込まなくても十分に高音質が楽しめる。しかし、ハイレゾ音源は新録音も多く、作品の「大元」部分から良い音が詰まっている。自宅でじっくり聴くときにはやはり、ハイレゾ音源に浸りたい。しかし、Macではあちこちつまずく。ならば、ワンボードLinuxマイコンのRaspberry Piを使ってお手軽ハイレゾ環境を作ってやろうと思い立った。

Macでもハイレゾオーディオはいろいろ楽しめる

 Macでは内蔵の回路がすでにハイレゾオーディオに対応しているので、ハイレゾオーディオ再生用のプレイヤーアプリ(ほとんどが有料)と音源を用意すれば、ハイレゾオーディオが楽しめる。ただし、Mac内蔵のオーディオ再生回路は最高96kHzまでにしか対応していない。それ以上の高音質を望むならUSB接続できる外付けのDAC(デジタルアナログコンバーター:デジタルデータをアナログ音声に変換する装置)を用意する必要がある(図1)。

図1 マック内蔵のDACを設定する「Audio MIDI 設定」。ご覧の通り、マックの内蔵出力は96kHzのハイレゾオーディオ再生に対応している。しかし、欲張りな私たちは、無駄だと知りながらそれ以上の再生環境を求めてしまう。
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 iPhoneやiPadの場合は内蔵のチップだけではハイレゾ再生できないので、ポータブルタイプのDACとヘッドホンを十分な音量で鳴らすためのポータブルヘッドホンアンプを用意する必要がある。出費としては数万円から十数万円。こうした仕掛けを用意したら、自宅やモバイル中に高音質の音楽が楽しめる。

 というわけで、ここ数年、ハイレゾオーディオに対応する機器が各種登場してきてMacでもiOSデバイスでも「ハイレゾオーディオ」が楽しめるようになってきた。しかし、iTunesやQuickTimeなどMacの標準アプリではハイレゾオーディオファイルが扱えないので、有料の再生ソフトを用意するなど、あれこれものいりなのだ。

 私はAudirvana Plus(http://audirvana.com)というアプリを使っているが、74ドルもする。ハイレゾオーディオ再生用のソフトウエアとしては十二分な機能を持ちあわせており、ほとんどのフォーマットの音源をすんなりと再生してくれる。しかし、仕事場に設置したiMacで再生環境を整えても、それを離れた部屋にあるリビングのステレオセットに接続するのは難しい。部屋が離れていては曲の切り換えも難しい。

 そこで、LANの口さえあれば、どこへでも設置できるRaspberry Piベースのハイレゾ再生デバイスを用意したかった、というわけだ。

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