クラウドベースの写真共有サイトFlickrの自動アップローダーを使い、1週間かかって約3万6000枚の写真を全部アップロード完了(関連記事:あふれる写真を安全に保管。1TB無料のFlickrもサービス向上)。古い写真は解像度も低く、ファイルサイズも小さいこともあって、使用量は無料で使える1TBのうち、たったの10%程度。まだまだ安心して野放図に写真をため込んでおける。地球規模の障害が起こらないかぎりとりあえずは一安心だが、写真以外のファイルもたくさんある。これらはDropboxに入れて他のパソコンやiOSデバイスで使っているが、遅いのが玉にキズ。そういうときに安く使えるサービスがある。アマゾンが提供している巨大サービスの「Amazon S3」だ。安価に、超安全にバックアップする術をご紹介しよう。

安価な大容量クラウドがたくさんあるが

 Dropboxは2GBまでなら無料、1TB契約で月1200円(年間なら1万2000円)だ。ローカルのパソコンにしつらえたフォルダーを丸ごとDropboxのクラウドサーバーに引き上げ、他のデバイスからネットワーク経由で共有するという仕組みだ。従って、Dropboxの対象にしたフォルダーにどんな形式のファイルでも放り込んでしまえばどこでも利用可能になる。

 一旦設定して起動させておけば、同期させるための特別な操作は全く必要なく、とても便利に使える。私の場合、外出時にも参照したいデータがたくさんあるため、1TBのプロ契約をして使い倒しているのだが、フォルダーが増えてくると、そのファイルの同期が始まるのにとても時間がかかり、ものの役に立たないことがある。新しく投入されたファイルを検知する仕組みに問題があるのか、いつまで経っても対象ファイルの同期が始まらないことがある。

 放り込んで(そのパソコンを抱えて)すぐに外出しなければならないときにはとても困ることになる。外に持ち出した途端、同期はストップするため、同時に持ち出したiPadで表示させることもできなければ、修正を加えることもできない。しかも、外出時にはどうしても低速なインターネット回線を使わざるを得ず、たとえつながったとしても肝心な仕事の間に合わない、と辛酸をなめることになる。仕組みとして、指定したフォルダー、あるいはファイルを指定して優先アップロード&ダウンロード対象にする仕組みなどがあれば、と思うのだが、現状それはない(図1)。

図1 Dropboxに新しいファイルが投げ込まれると、ファイルの状態をスキャンしてから変化のあったものをアップロードし始める。図のチェックマークが付いたものは転送完了したもの。丸矢印が付いたものは検査中の印。大量にフォルダーやファイルがあるととても時間がかかる。しかも、その転送に優先度を付けられないので、必要なものがなかなか転送されず、仕事にならないことも多い。
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 Evernoteも月450円または年間4000円で月間1GBのアップロード容量が使える(総容量は制限なし)が、こちらはファイルをそのまま放り込むというわけには行かない。とにかく、テキストやPDF、あるいはWebページのような書類の形になっているものをノートとして登録し、そこに添付ファイルとしてさまざまなものを入れておくというスタイルなので、Excelファイルや特殊な3Dグラフィックスデータ、あるいは音楽やビデオファイルなどはうまく保管することができない。

 また、マイクロソフトのOneDriveならOffice 365 Soloなどのサブスクリプションを購入している人なら無料で1TBが使える。持っている人ならそれを活用すべきだが、そもそも、年間1万2744円かかる。クラウドストレージだけを使いたいユーザーにはオーバースペックなサービスだ。

 また、アップルのiCloudサービスは5GBまで無料、20GBで月額100円、200GBで月400円、500GBで月1200円、1TBを契約すると月2400円。かなりの出費になる。また、一般的なクラウドストレージとは異なり、iCloudドライブに納めたファイルをiOSデバイスで開こうとすると「iCloudドライブに対応したアプリケーション内から」ファイルにアクセスする必要がある。従って、お気に入りのアプリがあったとしてもそれが内部的にiCloudに対応していなければ、iCloudドライブに納めたファイルを開くことができない。最近はほとんどのアプリがiCloud対応になってきたので、困ることは少なくなったが、それでもまだ自由度は低い。

 特に、写真などをiCloudドライブに入れておいたとしても、アップル純正の「写真」アプリなどでは取り扱うことができない。アップルが自社で展開しているサービスを、自社の端末で活用できないなんて、実に不可解、会社としてのスジが通っていないと感じる。

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