目を輝かせながら展示を見て歩く子供たち。パソコンの前にも子供たちが陣取り、真剣な表情でマウスを操作し、キーボードをたたく──。これは、子供向けのプログラミングツール「Scratch」に関するイベントの光景だ(図1)。

●子供向けプログラミングイベントが大盛況
図1 2013年5月に開催された「Scratch Day 2013 in Tokyo」の様子。プログラミングを学べるワークショップや、Scratchで開発されたプログラムの展示などが行われ、約600人の親子が詰めかけた
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 イベントの盛況ぶりが物語るように、今、プログラミングを楽しむ子供たちが増えている。NPO法人や有志などによるイベント・講座(ワークショップ)が各地で開催され、いずれも多くの参加者を集める。中には数万円の参加費が必要なワークショップもあるが、「数十人の定員がすぐに埋まった」(Scratchの日本語化などを担当する、青山学院大学・津田塾大学 非常勤講師 阿部和広氏)ほどの人気だという。

 こうした状況の背景には、子供向けのプログラミングツールが充実してきたことがある。その代表格といえるのが、前出のScratch。米マサチューセッツ工科大学(MIT)のメディアラボが開発したもので、無料で利用できる。

 Scratchの特徴は、動きや条件などを表す「ブロック」の組み合わせで、手軽にプログラミングができること(図2)。プログラミングといっても、英単語を並べた命令文(コード)を一から記述するわけではない。動きなどを指定するブロックを並べて、動きの大きさや時間などを数値で指定することで、一連の動作を組み立てられる。ブロックには分かりやすい説明が書かれており、小学校低学年の子供でも直感的に操作できる。

●小学生でも使える無料のプログラミングツール「Scratch」
図2 Webブラウザー上でプログラミングできるScratch 2.0(http://scratch.mit.edu/)。動きや条件などを示す「ブロック」を並べていくことで、キャラクターを動かすプログラムなどを簡単に作れる
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 例えば、同じ処理を複数回繰り返したい場合は「×回繰り返す」というブロックの内側に、繰り返したい処理のブロックを並べればよい。自分で好きな絵を描き、それを左右に動かす、といったプログラムなら、数分で作れる。キーやマウスによる操作も指定でき、シューティングやモグラたたきなどのゲームも制作可能だ。見た目は子供向けだが、立派なプログラミング言語(開発環境)といえる。

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