パソコンやタブレットの値上げが相次いでいる。アップルがiPadの価格を改定、NECパーソナルコンピュータやレノボ・ジャパンなど国内パソコン各社も夏モデルから一斉に値上げに踏み切った。1ドル100円前後の円安を受け、製造に必要なパーツや完成品の輸入価格が上昇しているのが理由だ。

 アップルは2013年5月31日、iPad全製品とiPod touchの価格を改定した(図1)。同社のネット販売サイトで見ると、売れ筋となるiPad mini(16GB、Wi-Fiモデル)で、従来より4000円高い3万2800円。一般の店舗でもほぼ同様の価格となっている。これについてアップルは「為替の変動に合わせ、価格調整を行った」と理由を公表している。また、6月11日にはMacBook Pro、iMacなどの価格も改定、6~18%程度の上昇となった。例えばMacBook Pro(13型、Core i5 2.5GHz)の改定後の価格は11万8000円(税込み)。米国での価格は1199ドル(税抜き)なので、ほぼ為替レートに見合った調整と見ることができる。

●アップルはiPadやMacなどの価格を改定
図1 アップルは5月31日にiPad全モデルおよびiPod touchの国内販売価格を改定した。為替レートの変動に合わせたもので、値上げ幅は最大で1万3000円。また、6月11日にはMacBook ProやiMacなども最大3万円程度値上げしている
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NEC、5000~1万円上昇

 国内では、NECパーソナルコンピュータが5月16日から順次発売した夏モデルで実質的に値上げ。メーカー出荷価格を上げたことから、店頭では春モデルに比べ、同グレードのパソコンで5000~1万円ほど実勢価格が上昇している。「パーツはドル建てで仕入れている。完成品を海外から輸入する場合を含め、円安の影響が出る」(広報)という。

 こうした事情は各社とも同じで、富士通や東芝も夏モデルでは価格設定を見直している(表1)。また、6月上旬時点で店頭に並んでいる製品を調べると、ソニーも同グレードの製品で5000円程度の上昇が見られた(表2)。

 このほかレノボ・ジャパンが既存モデルを含め、全てのパソコンで5~12%、日本ヒューレット・パッカード(日本HP)も春モデルと比べて平均で10~15%の値上げを実施している。今後、為替相場の大きな変動がない限り、こうした傾向は続きそうだ。

(表1)主なメーカーの夏モデルでの価格対応
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(表2)夏モデルで5000~1万円ほど実勢価格が上昇
BCNの調査による、製品発売週の店頭での平均単価。各シーズンにおいて同グレードとなるモデルで比較した。仕様は、画面サイズ/CPU/HDD容量/メモリー容量
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出典:日経パソコン 2013年6月24日号
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