この1年でユーザーが急増しているスマートフォン。豊富なアプリや大きな画面で好評を博す一方、都市部ではユーザーの増加に回線容量が追いつかず、「肝心なときに回線がつながらない」という不満の声も出ている。そうした中、通信事業者各社が公衆無線LANサービスの充実に躍起になっている。3G回線の負荷を公衆無線LANに分散させたい携帯電話事業者と、公衆無線LANを足がかりに自社ネットワークの利用拡大を図る固定系の通信事業者の思惑が入り交じる。

 東日本エリアで公衆無線LANサービス「フレッツ・スポット」を展開しているNTT東日本は7月6日、セブン&アイ・ホールディングスと提携し、同社の小売店舗に公衆無線LANのアクセスポイントを設置すると発表した(図1)。設置対象の店舗は、セブン-イレブンとイトーヨーカドー、そごう、西武百貨店、デニーズの国内全店舗だ。設置はまず、東京23区内のセブン-イレブンで2011年10月から順次始める。その後、NTT西日本が設置を担当する西日本エリアを含め、2013年2 月までに全国で1万4000カ所にアクセスポイントを新設する。

●セブン-イレブン国内全店を網羅
図1 NTT東日本はセブン&アイ・ホールディングスと提携。2013年2月までに、セブン-イレブンやイトーヨーカドー、そごう、西武百貨店、デニーズの国内全店に公衆無線LANのアクセスポイントを1万4000カ所設置する
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 フレッツ・スポットはこれまでパソコン向けサービスが主体で、Android搭載スマートフォンやiPhoneから直接接続できなかった。今回新設するアクセスポイントはこれらのスマートフォンを主要ターゲットとして、店舗に立ち寄った客が簡単に接続できるようにする。

 コンビニエンスストアに公衆無線LANのアクセスポイントを設置する例はこれまでもあったが、普及は進んでいなかった。今回セブン&アイは、フランチャイズ本部が設置・運用費用を全額負担し、全店舗への設置を強力に推し進める。NTT東日本は、「これまでの公衆無線LANで最大の問題点は、どこで使えるのかが通信エリアに入らないと分からないこと。セブン-イレブンならば全店舗で使えるとなれば、『どこで』という部分が明確になる」(代表取締役社長の江部努氏)と、全店設置によるフレッツ・スポットの利用拡大に期待を寄せる。

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