大阪府箕面市立萱野小学校は2011年2月21日、ICT(情報通信技術)を利用した授業を公開した。この授業は、総務省の「フューチャースクール推進事業」の一環。校内LANに接続したタブレットPCや電子黒板を使って授業を進める。

 総務省は、ICT活用によって子どもたちが共に学び合う学校の姿を「フューチャースクール」と呼んでいる。フューチャースクール推進事業は、フューチャースクールの実現に向けた課題を抽出・分析するためのプロジェクト(関連記事)。具体的には、東西日本でそれぞれ公立小学校5校(全国で計10校)を実証校に選び、各校において、電子黒板やタブレットPC、校内LANなどのICT環境を構築した上で授業を行い、技術的課題を抽出・分析する。実証研究の結果は、ICTを利活用した協働教育推進のためのガイドライン(手引書)として、2011年3月ごろに取りまとめる予定だ。

 今回萱野小学校が公開した授業の教科は、3年生の社会科(「昔のくらしとまちづくり」)と5年生の国語(「短歌と俳句を味わおう~句会を開こう」)。両学年の授業とも、画面上の画像や手書き文字などをほかのパソコンや電子黒板などに映し出したり、同時に書き込んだりして情報共有できるソフト「コラボノート」(ジェイアール四国コミュニケーションウェア)を利用している。例えば、児童が自分の意見や調べた内容をパソコンの画面に書き込むと、ほかの児童が手元のパソコンで閲覧したり、電子黒板に映し出したりできる。授業では、児童がお互いにコメントし合うことで、各人の意見や作品の良い点に気付いたり、情報を共有することの大切さを理解したりすることを目標としている。

5年生の国語の授業風景。自分や友達が作った俳句を味わう内容だ(撮影=宮田 昌彦、以下同様)
[画像のクリックで拡大表示]

 5年生の国語の授業では、タブレットPCを使い、それぞれの児童が作った俳句を読み、感想を書き込んだ。その後、お気に入りの俳句を電子黒板に映し出し、それを見ながらなぜ気に入ったのか発表したり、その句の作者が前に出て解説したりした。

 授業開始前に児童たちはコラボノートに各自ログインする。俳句は以前の授業で入力済みのため、画面上にリスト表示している作者名(俳号)を専用ペンでタップして選ぶだけで、ほかの児童の俳句を閲覧できる。最初は同じクラスの児童の俳句に、次は別のクラスの児童が作った俳句に対してコメントを付ける。手元のタブレットPCの画面には、ほかの児童が自分の俳句に付けたコメントがリアルタイムで現れる。児童たちはそれを真剣に読んでいた。

画面を開いて、タブレットPCに付属するペンで選択したり書き込んだりする
[画像のクリックで拡大表示]

この先は会員の登録が必要です。有料会員(月額プラン)は初月無料!

日経 xTECHには有料記事(有料会員向けまたは定期購読者向け)、無料記事(登録会員向け)、フリー記事(誰でも閲覧可能)があります。有料記事でも、登録会員向け配信期間は登録会員への登録が必要な場合があります。有料会員と登録会員に関するFAQはこちら