Tegra2は、用途に最適化して設計した8個のヘテロジニアス(異種混成)マルチプロセッサーと、周辺インターフェース回路をシングルチップに集積した、高性能マルチメディアSoC(System on a Chip)である。ネットブック以上の性能、機能を実現しているにもかかわらず、消費電力はアプリケーションによってはネットブックより1けた以上少ない。今回は、この低消費電力を実現している最新の電力制御技術を紹介しよう。

 図1は、4種類の使い方において、Tegra2の内部のどのモジュールが通電しているかを示した図だ。Tegra2ブロックの左側にあるのは、一括して電源を供給する、パワー・マネジメント・ユニット(PMU)だ。PMUは、いくつかの可変電圧給電端子とシリーズレギュレーター端子を備えており、これらを通してTegra2の各モジュールに電力を供給している。

●Tegra2での電力管理の様子
図1 Tegra2は8個の異なるプロセッサーの集合体になっている。用途に応じて必要な処理を担当するプロセッサーにだけ電力を供給することで、消費電力を抑えている。上は(1)オーディオ再生(2)Webブラウザーの使用(3)ストリーミングビデオの再生(4)ゲームプレーでどのブロックが使われるかの例。電圧も常に最大ではなく、必要最小限にしている。
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 電圧の制御はTegra2からPMUに「Power Request Signal」(電力要求信号)として送られる。この制御は、使い方や各プロセッサーの負荷状況、バスの負荷状況により決められる。この「DVFS(Dynamic Voltage Frequency Scaling)制御」では、負荷に応じて、まず必要最低限の動作周波数に引き下げる。その後、電源電圧をその周波数に見合ったレベルにする。電力は電圧の2乗と動作周波数に比例する。周波数と電圧を落とすことにより、3乗の効果で大きく消費電力を低減できる。

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