日本のスマートフォンはiPhoneの一人勝ち、でも米国では…

 アンドロイドOSを搭載したスマートフォンが、米国で躍進している。

 ニールセンの調査によると、アンドロイド携帯の新契約者は2010年前半に急激な伸びを見せ、第2四半期には全新契約者の27%を確保(図1)。市場シェアは13%となった。同四半期のブラックベリーの市場シェアは35%、iPhoneは28%、ウィンドウズ・モバイルが15%だ。

図1 上のグラフは、米国のスマートフォン新契約者に占める、各機種の割合を四半期ごとにまとめたもの(ニールセン調べ)。アンドロイド携帯だけが右肩上がり。この調子だと数年後に市場シェア1位も夢ではない
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 現在、世界のアンドロイド携帯は、発売予定のものや開発中のものを含めると60種類を超える。特に米国では、2008年に第1機が登場して以来、着実に勢力を拡大。今やアンドロイド携帯の“先進国”として、メーカー各社がしのぎを削る激戦区になっている。これが製品の選択肢を広げ、さらには市場全体を拡大させる大きな要因になっている。

 例えば、モトローラは4.3型の一回り大きな画面の「Droid X」で人気を得た後「Droid 2」を発売(図2)。同機はこの第2四半期で最も売れたアンドロイド携帯となった(NPD調べ)。台湾のHTCはアンドロイド携帯の開発に最も積極的なメーカーで、この夏に「Evo」や「Aria」を投入。AriaはFMラジオ受信機能もあり、人気は上々だ。サムスンもキャリア別に数機種を立て続けに発売しており、ミニキーボード付きの「Epic 4G」や「Captivate」「Vibrant」などが注目を集めている(図3)。

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 アンドロイドOSは、もともとグーグルが買収した新興企業によって開発された。現在はグーグルのサポートの下にアライアンスが組織され、仕様が公開されたオープンな環境の下、各社が多様なデバイスを開発している。

 アンドロイド携帯の魅力は、グーグル・ドキュメントやアドレス、Gメールとの連携が簡単なことに加え、通信キャリアの選択肢が広い、SDスロットがついている、バッテリー交換ができるなど、フレキシビリティーが高い点にある。アップルによるコントロールが強いiPhoneを敬遠する人々が、こちらに流れるケースも少なくない。アプリケーションの品ぞろえも充実し、iPhoneに引けを取らなくなった。

 アンドロイド携帯は、数年後にスマートフォン市場でシェア第1位になるとの観測も広がっている。今の勢いを見ていると、その予測もうなずける。

出典:日経PC21 2010年11月号
記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。