景気低迷が叫ばれる中、2008年に登場して人気を博したネットブック(低価格ミニノート)は、2009年の夏商戦でも好調を維持している。都内量販店のネットブック売り場では、平日にもかかわらず多くの客でにぎわう。客層は「昨年まではマニアが中心だったが、今年はパソコンをインターネットやメールくらいしか使わないライトユーザーが多い」(量販店)。人気の理由は、仕様面を割り切り、価格を5万円前後に抑えた点。データ通信の同時契約により100 円、1円といった値付けで販売する手法も定着した。

【ネットブックが売り場の中心に】
量販店の多くは、ネットブックを店頭で一番目立つ場所に展示して販売している

 ネットブックの人気を裏付けるのが、調査会社のBCNが統計したノートパソコンの販売データだ。それによると、ノートの販売台数に占めるミニノートの割合は、2008年の春商戦では5%前後だったのに対し、2009年の春商戦では30%に達した。BCNでは液晶サイズが10.2型以下のノートをミニノートと定義しており、この数値がすべてネットブックとは限らない。しかし、ネットブックの製品数が急増した時期と、データ内の数値が上昇した時期がほぼ合致することから、ネットブックがミニノートの出荷台数を底上げしたと推測できる。

上のグラフは、ノートパソコンをサイズ別に分類して、販売台数に占める割合を月ごとに統計したもの(BCN調べ)。2008年前半まで、ミニノート(画面サイズが10.2型以下のノートパソコン)は5%前後で推移していたが、2009年4月時点では30%に達している
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 このネットブック市場を先導しているのは外資系メーカーだ。特に台湾系メーカーは、2008年1月にアスーステック・コンピューターが最初の製品を発表し、半年後に日本エイサーが続くなど、積極的に製品を投入してきた。この結果、2009年4月のネットブックのメーカー別シェアは、この2社で約半分を占めた。積極的な台湾勢に対して、国内メーカーの多くは、昨年までネットブックの本格展開には消極的だった。その最大の理由は、低価格なネットブックが市場に浸透すると、主力のスタンダードノートなどが浸食される恐れがあるためだ。

【メーカー別は外資系が占める】
2009年4月時点におけるミニノート市場のメーカー別シェア(BCN調べ)。アスーステック・コンピューターや日本エイサー、レノボ・ジャパンなど外資系が上位を占めた

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