海外では“E-sports”と呼ばれるプロフェッショナルゲームが盛んだ。マウスの動き一つで勝負が決まることもある、シビアな世界だ。そんな、プロゲーマーたちの間でも話題となっているのが「Zowie Gear」のマウスパッドだ。

優れた防水・防塵性と、マウスのレーザー精度を最大限発揮できる表面コーティングを施した布製マウスパッド「RFシリーズ」
[画像のクリックで拡大表示]

 Zowie Gearは、ゲーム関連製品の開発を手がける台湾Barkleyが立ち上げたゲーム関連製品のブランド。Barkleyは、各地を転戦するプロゲーマーの大切な「道具」を守るため、防水性が高く、内部にはクッションを備えたバッグを販売する「CO/GENES」ブランドなどを展開している。

 Zowie Gear最初の製品となったマウスパッド「RFシリーズ」は、防水性に優れ、水洗いもできる布製マウスパッドだ。

 マウスパッドの開発でこだわったのは「レーザーマウスの精度を最大限に引き出す素材の開発と、使い心地のよさ」と、ゼネラルマネージャーのビンセント・タン氏は説明する。

製品開発を統括するアンディ・ホー氏(Andy Ho、Production Manager)
[画像のクリックで拡大表示]

 一般的な布製マウスは、繊維のけば立ちによりレーザーの精度が落ちてしまう。そこで、「編み込んだ布地に2度の加熱・加圧処理を施し、繊維の方向をそろえて、マウスの精度を一定に保てるようにした」と、製品開発を統括するプロダクションマネージャーのアンディ・ホー氏は説明する。

 防水コーティング用の素材にも工夫している。ホー氏は「コーティング材がレーザーの反射率を低下させ、マウスの精度を落とすことがある。そこで、キメが細かく粒のそろったコーティング素材を採用した」と言う。

 これにより、RFシリーズは、水や飲み物をこぼしても布地に水分がしみこまず、布などで軽く拭くだけでもとの精度に戻すことができるという。コーティングは、「たばこの灰などをこぼしても、水洗いするだけで精度を取り戻せるほど優れている」とタン氏は力説する。

ZowieのRFシリーズに水をたらしてみた。RFシリーズでは水が布地に浸透せず、布やティッシュで軽く拭くだけでドライな状況を保てる
[画像のクリックで拡大表示]

表面のコーティングは水だけでなく、たばこの灰などの微細な塵が布地に入り込むことを防ぐ。さっと水洗いするだけで、もとの状態に戻せる
[画像のクリックで拡大表示]

 表面加工だけでなく、マウス裏面のラバー加工にも工夫している。タン氏は「マウスを操作していて、マウスパッドがいっしょに動いてしまっては、せっかくの精度も生かせない」として、マウスが机に密着するよう吸着性の高いラバー加工を採用したという。

マウスパッド背面のラバー素材も工夫し、マウスを素早く動かしてもマウスパッドがずれないよう吸着性を高めた
[画像のクリックで拡大表示]

 マウスパッドの精度追求は、ゲーム用途だけでなく、オフィス用途でも「作業の効率を上げられる」と、タン氏は指摘する。実際、マウスパッドが汚れているためにレーザーの精度が保てずカーソルがジャンプしたり、動きが不安定になるということがある。しかし一般的なマウスパッドでは、表面をクリーンに保つことは難しい。その点、RFシリーズならば「定期的に水洗いすれば、マウスパッド表面を常にきれいにしておける」と、タン氏は自信満々だ。

 Microsoftと共同でマウスの滑りを改良したマウスも開発している。マウスの接地面となるシリコン素材に丸みをおびさせる特殊加工技術を用いることで、マウスの滑りを一層円滑にしたもので、日本でも限定販売する予定だ。

Microsoftと共同開発したというMicrosoftマウスの限定モデル(写真左)。右はBarkleyが開発しているマウスのデザインサンプル
[画像のクリックで拡大表示]

 Barkleyはこの技術を生かした、より手になじみやすいマウスの開発を進めており、今年6月に開催される展示会COMPUTEX TAIPEI 2009で公開する。マウス関連製品だけでなく、コンパクトながらサウンド品質を高めた密閉型ヘッドホンもラインアップに追加する予定だ。

マウスの接地面となるシリコン部分に丸みを帯びさせてある
[画像のクリックで拡大表示]