エンドユーザーにとって、メインメモリーの速度くらい利点を体感しにくいものはない。533MHzだ667MHzだ、次は800MHzだと言われても、アプリケーションがさほど快適になった気がしない。それよりも、メインメモリーの量を増やすか、フラッシュメモリーを載せた方が速くなった気がする。なのに、IntelとAMDは、メモリーをもっと速くしようと必死だ。IntelはDDR3 DRAMを何とか立ち上げようとしているし、AMDはDDR2を1066MHzに引き上げた新規格「Special DDR2-1066」を作らせた。さらにその先では、DDR4 DRAMの規格化もいよいよ始まろうとしている。

従来路線の低速版DDR4と技術を革新した高速版DDR4

 前回、DDR3の後のDRAMとして、従来のDDRメモリーの延長にあるDDR4が規格化されることをレポートした。DRAMの標準化を行うJEDEC(Joint Electron Device Engineering Council)によると、DDR4は、これまでのDDR系メモリーと同じシングルエンド方式の信号をインターフェースに使ったメモリーで、転送レートは1.6G~3.2Gbpsを予定しているとされていた。DDR4は、DDR3の2倍、DDR2の4倍速いメモリーになるはずだった。

 ところが、実際にはDDR4は2種類あることが分かった。今まで説明されていたDDR4は低速版で、それとは別に、楽屋裏では高速版のDDR4も並行して規格化する話が進行しているという。

 高速版のDDR4は、より高速な伝送が可能なディファレンシャル(差動)方式の信号を使ったインターフェースを採用するという。DRAMのスピードは倍々になるため、ディファレンシャル版はシングルエンド版の2倍の転送レートになると思われる。最高で6.4Gbps程度に上がるだろう。DDR2と比べると6から8倍も速くなる計算だ。どうやら、DRAMメーカーは、今までよりも急ピッチで、メモリーを速くしようとしているようだ。

 高速版DDR4と低速版DDR4、この2方式は、信号の伝送の方法が大きく違うため、インターフェースに互換性がないDRAMチップになると推測される。最終的には、名前も変わるかもしれない。

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詳細が見えてきたDRAMのロードマップ
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